7月26日にNHN Japanの戦略発表会“Hangame ex 2010”が都内で開催された。NHN Japan代表取締役社長の森川亮氏より、NHN Japanのグループ事業戦略や、同社の主力オンラインゲームポータルサイト「ハンゲーム」の今後の戦略などの発表があった。
NHN Japanグループ戦略
森川氏は、まず4月にNHN Japanグループに加わった「ライブドア」と、NHN Japanが提供してきた、ポータルオンライゲームコミュニティ「ハンゲーム」、検索サービス「NAVER」の3つを中核とした総合インタネット企業を目指して成長していきたいと抱負を語った。
続いて、中核となる3つのサービスの月間ページビューとユニークビジター数を挙げたうえで、同氏は「Yahoo!やGoogle、楽天といったトップグループに迫るメディアパワーを持つところまで成長してきており、それら3つのサービスが相互に連携したことで生じる相乗効果で日本のインターネット産業を変えたい」とし、NHN Japanの持つビジョンとして、「強いコンテンツ制作・企画力を持つ日本最良のインターネット企業を目指す」と語った。
日本最良のインターネットを企業を目指すための具体的な案として、NAVERにおけるTwitterの発言や、ブログの話題を検索できるトピック検索、ライブドアのブログを雑誌のようにスクラップしたブログメディアの提供といった、リアルタイム性を高いサービス提供を行なっていくとした。そして、ハンゲームにおけるリアルタイム性の高いサービスに付いては、第2部のハンゲームの今後の戦略なかで発表するとして第1部が終了した。
ハンゲームの新モバイルサービス「リアゲー」とは?
第2部の冒頭、ハンゲームはゲームをしながらチャットなどを通じてリアルタイムサービスをPCユーザーに提供してきたが、モバイルコンテンツにおけるリアルタイム性の高いサービスの提供については悩んできたと語った森川氏は、モバイル向けの新サービス「リアゲー」を発表した。
リアゲーは、時間、場所、現象によって演出されるリアルタイムゲームのことで、リアルタイムの現象を楽しめば楽しむほど利用者にクーポン券などの、現実の世界で得するサービスが提供されるというもの。
ハンゲームのオープン化!
リアゲーに続いて、ハンゲームのオープン化もこの日発表された。オープン化することにより、PC、携帯電話、スマートフォンのサービスが、1つのID、キャラクター、決済方法で遊べるようになる。この試みは世界初とのこと。
オープン化は初期段階ではハンゲームのみとなっているが、年内にライブドア上でもハンゲームと連携して、他社にはない集客性の高いプラットフォームを提供する予定と発表した。さらに、開発会社に向けて、ライブドアと協業することで月額1万円からという低価格でインフラサービスの提供を実施していくとのこと。
また、ゲームを開発環境として来年早々に「GameOVEN」という開発ツールの提供を行なうことなども発表した。
開発プラットフォームの提供にあたり森川氏は「サービスを提供する会社が、プレイヤーを集めることに注力するゆえに、開発会社と共存共栄が出来ていないという不満の声を聞いている。我々だけが生き残るのではなく、開発会社と共存共栄していくことでこの市場をさらに拡大したい。そして、ただ数を追いかけるのではなく、本当に面白いゲーム、本当に意味のあるゲームを利用者に提供していきたい」と語った。
