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オプション機能が基本無料に!

サイボウズ ガルーン 3は日中英語に対応し、価格を一新!

2010年07月28日 09時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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7月27日、サイボウズは大規模向けグループウェアの新バージョン「サイボウズ ガルーン 3」を8月30日に発売すると発表した。日中英の言語に対応するほか、付加機能を無性にするなど価格体系を一新する。

プレスやユーザー向け発表会に登壇したサイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏。文京区長の成澤廣修氏らとともに、育児休暇を取った男性として話題となっている

 サイボウズ ガルーンは2002年9月に登場した、大企業/中小企業向けのWebグループウェアだ。その後、2005年6月のガルーン 2ではオープンソースのデーターベース「MySQL」を組み込むことで信頼性を向上させ、2008年4月にガルーン 2.5では複数のデーターベースサーバーによる負荷分散させる仕組みを導入した。これにより、KDDIが2万ユーザーで導入するなど、1万人を超えるような大企業でも使えるようなグループウェアに成長。発売から約8年となる2009年末で、導入件数が2000社を突破したという。

 2年ぶりのメジャーバージョンアップとなる今回のポイントの1つは、国際化。外国人の採用が進み、海外市場への進出を強める日本企業の現状にあわせ、英語と中国語(中華人民共和国で使われる簡体字)に対応する

「サイボウズ ガルーン 2.5」はKDDIに採用され、2万ユーザーが利用するという

 サイボウズ自身も上海とベトナムに拠点を持っており、いかにして社内でコミュニケーションをとっていくかが大事になってきたという。サイボウズ社長の青野氏は、「非常に優秀な社員しかいない、たとえば楽天のような会社の場合、“公用語を英語にします”といえるのかもしれません。しかし、サイボウズでやってしまうと、おそらく会議がずいぶん無口になってしまう」と会場を沸かせた上で、「口頭で話せなくても、読み書きで英語もしくは中国語などが使えれば会話はできる」と解決策を提示。このための手段として、サイボウズ ガルーンの多言語対応があることを明らかにした。

 サイボウズ ガルーン 3は、ユーザーごとにメニューなどの表示言語を切り替える機能を持っている。中国人の従業員であれば、見慣れた中国語の環境で利用が可能になるため、利用の敷居は低くなる。その上で、ユーザー間のメッセージ交換や日報、掲示板などは、辞書を引きながら入力していくというわけだ。

 実際、サイボウズ社内ではこのようにしてコミュニケーションをとっているという。もっとも、細かいニュアンスが伝わらないようなときは、やりとりのスレッドへ翻訳者に入ってもらい、サポートしてもらっているとのことだ。

 サイボウズ ガルーン 3のポイントの2つめは、価格体系の変更だ。ガルーン 2では、本体のライセンス購入価格は1000ユーザーで800万円だったが、ワークフローや携帯電話からのアクセス、全文検索などのオプション機能(追加アプリケーションサービス)を利用すると2100万円のライセンスが必要となり、購入価格は本体の倍以上になっていた。一方、ガルーン 3ではオプション機能を、基本的に無料とする。これまでのオプション機能だけでなく、多言語対応やマルチレポートという報告書、連携のAPIなどの新機能も、本体価格のみで利用可能だ。

価格体系一新し、大幅なコストダウンとなった

 単価が大幅に低下してしまう大胆な価格戦略だが、ユーザー数が多くなるほどディスカウント率が高くなる料金体系の競合製品と比べると、定価ベースではガルーンが高額になってしまう。これに対しては、「できるだけ価格は努力していく」(青野氏)としている。

バージョンアップ用キャンペーンも提供される予定だ

 製品の発売は8月30日だが、すでにデモサイトが用意されており、ガルーン 3の新機能を実際に体験することが可能だ。

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