CELL REGZAは一味違う!? 3D表示機能
今回の新製品は全機種が3D対応だが、CELL REGZAとそれ以外(ZG1、F1)で3Dの処理が異なる。CELL REGZAでは、水平解像度が半分になるサイド・バイ・サイドの映像に対して超解像処理を行なうことで、フルHD解像度に復元。より精細感のある映像を視聴できる。
ちなみに同社の研究によると、3D映像は特に精細感を増すことが脳内での融像(左右の映像を1つにまとめる働き)に効果的で、これにより立体感が大幅に向上するという。
このほか、視界の中で手前の物体ほど早く動く、という特性を生かして動き検出を行なう「モーション3D」や、約1400枚のサンプル画像と入力映像を照合し、特徴が合致するものに対して最適な奥行き設定を割り当てる「ベースライン3D」といった処理も行なう。
さらにX2ではバックライトの水平16分割駆動を生かし、クロストークの低減も行なう(そのほかの機種は水平2分割)。
さらにアップデート対応となるが、映像に人物が入っている場合に顔を検出し、鼻や目などの凹凸を割り当てて適切な奥行き感を実現する「フェイス3D」なども搭載される。
全機種共通の3D技術としては、3Dメガネを装着していることを踏まえて画質を自動調整する「おまかせドンピシャ高画質3D」を搭載。明るさとカラーバランスを整えるとともに、映像の凹凸やグラデーションの変化にも対応する。
なお3DメガネはCELL REGZAには1つ付属するが、ZG1、F1は別売となる。
グローバル展開を推し進める
発表会では同社執行役上席常務でビジュアルプロダクツ社の社長である大角正明氏が今後の戦略などについて説明した。
まず、CELL REGZAについてグローバルで展開していくとし、欧米向けに今年度投入する。CELL REGZAを展開することで「日本メーカーの劣勢をこの技術で少しでも打ち破れれば」という思いがあるという。
また、新興国向けの市場開拓も進めていくとし、2010年はテレビ、PC合わせて約40モデルを投入。2011年にはテレビ販売台数構成比を現在の10%から30%にまで拡大したい考えだ。
国内についてはエコポイント制度終了が迫る今年の12月が最大の山場を迎えると予測。前年伸長率で185%にもなると予測する。
ここに合わせて今回の新製品群を投入。「映像商品のトップブランドを目指す」と語った。