奥義その3 ファイルを再配置して高速化するデフラグ
3つ目は「SMARTPlacement」(スマートプレイスメント)という機能。これはファイルの位置を再配置することで、HDDの読みこみを早くし、さらに断片化そのものを発生しづらくするという合わせワザだ。
まずファイルの更新日を分析し、30日以内にアクセスされているファイルを見つける。それらをドライブの特定の領域にまとめて書き込んでおくことで、高速にアクセスできるようにする。それがまず1つ。そのとき、同時に空き領域を結合するのがもう1つだ。
普通、ファイルの書き込みと削除を繰り返すと空き領域が飛び飛びに作成されていく。それならその空き領域を1つに結合し、大きな領域にしておけば、そもそも断片化の発生をおさえられるという。
HDDをチェックしてみると、連続読み込み速度は40.9MB/秒から41.46MB/秒に改善。起動時間は1分35秒から59秒に短縮された。また、ベンチマーク数値では分かりづらいが、いつも開いているファイルの起動がスムーズになった感じもする。
なお、不要なファイルがあるなら、デフラグ前に削除しておくといい。ディスク容量も圧縮でき、よりクリーンな環境になる。そのときには「空き領域の管理」機能が使える。同じデジカメ写真をあちこちのフォルダーにコピーしてしまったときなどに役立つ。
奥義その4 空き領域1%のHDDでもできるデフラグ
4つ目は、HDDの空き容量がたった1%でもデフラグができるというもの。Windowsのデフラグでは15%程度の空き容量が必要になる。それよりも少ないと、異常に時間がかかったり、処理が正常に終了しないことがある。
その点、「PerfectDisk 11」であれば、1%の空き容量さえあればデフラグができる。写真や動画など、大量のファイルをめいっぱい保存している「倉庫」用のHDDをデフラグする際に重宝するだろう。
さらにそのHDDの中に、大きな動画を編集したファイルがあるとしよう。そのファイルを除けばHDDはほとんど断片化していないのに、そのファイルだけが断片化してしまうということがある。
そんなとき、気になるファイルのみをデフラグできるのがもう1つのポイント。HDDをまるごとデフラグするより、はるかに短時間で処理できるのがメリットだ。
とはいえ、HDDまるごとデフラグしているときも、優先したい作業がある場合は一時的に中断もできる。作業が一段落したらデフラグを再開できるので、時間が少々かかっても気にならないだろう。