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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第24回

USB-DAC&ヘッドホンで超高音質のサウンドに浸る技

2010年07月27日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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HUD-mx1

「HUD-mx1」。実売価格は2万円前後のUSB-DAC

 DR.DAC2 DXは直販価格で4万6800円と、やや値が張る製品だ。もう少し安く済ませたいなら、オーディンストの「HUD-mx1」が実売価格2万円前後と手頃だ。

 ダイナミックレンジは117dBで、DAコンバーターは24bit/192kHzだが、USBコントローラは最大24bit/96kHzとなる。機能をシンプルにまとめているとはいえ、デュアルヘッドホン出力が可能で、光出力も可能だ。高インピーダンスのモニターヘッドホンなどを使う場合は、本体内部にあるジャンパーピンの設定を変更すると、300~600Ωでも利用できるようになる。

 パソコンの電源が落ちると、USB-DACの電源も連動して落ちるのはうれしいところ。なお、本製品もオペアンプの交換に対応している。サイズは100×105×29mm、重量は244gとコンパクトなので、外出先でもノートパソコンを高音質で楽しめる。ただしACアダプターが必要だ。

本体前面

本体前面。6.3mmのステレオ端子と、3.5mmのミニプラグ端子、出力セレクター、ボリュームを備える

本体背面

本体背面。光出力、USB端子、電源、RCAライン出力端子を搭載する


大きなヘッドホンでも装着感は良好

 家で音楽を聴くなら、耳をすっぽり覆いこむ密閉型のヘッドホンがお勧めだ。5000円以下でもたくさん見つかるが、やはり音質は安かろう悪かろう。格安品との違いをはっきり体感したいなら、1万円以上の製品を狙いたい。安価な製品だと装着しているうちに耳や頭が痛くなることがあるが、高級品だとそんなこともなく、長時間聴いていても疲れにくい。

 1~2万円の間ではオーディオテクニカ、ソニー、パイオニアなど、それ以上ではゼンハイザー、SHURE、ボーズ、BEYERなどが人気だ。5万円以上する超高級ヘッドホンでは、アニメ「けいおん」で澪が使っていたAKGの「K701」やソニーの「MDR-SA5000」といった製品が人気。10万円を超える世界もあり、例えばゼンハイザーの「HD800」は16万円もする。ここまでくると、出力側や再生するソースにもこだわる必要があり、ビギナーは眺めるだけの方がいいだろう。

 外出先でも大きなヘッドホンを使うなら、ノイズキャンセル機能を搭載したモデルを選ぶのもいい。外部のノイズと逆の位相を発生させて打ち消す仕組みで、音量をそれほど上げなくても音楽を楽しめる。ただし、高音質を突き詰めるなら、ノイズキャンセル製品は不利。家で聴くことが多いなら、ノイズキャンセルなしの製品でいいだろう。

 スピーカーと同様に、ヘッドホンも価格帯が違えば明らかに音のクオリティーが変わってくる。言うなれば、「白黒の世界とフルカラーの世界」くらいの違いがある。フルカラーの世界を味わおうと思うなら、2万円前後の予算は確保したい。もちろん、1万円クラスでも優れた製品はあるので、いろいろと試してみるのも面白い。

 また、価格帯が同じでもヘッドホンによって音作りは大きく異なる。これは、個人の好みが大きく関わってくるので、必ず量販店やオーディオ専門店で視聴していただきたい。音や装着感は実際に触れてみないとわからないものだ。

SRH840

SHURE「SRH840 リファレンス・スタジオ・ヘッドホン」

 長時間装着しても疲れず、音質にも大満足なのがSHUREの「SRH840」だ。スタジオのモニター用だが、もちろん音楽を普通に楽しむのにもぴったり。フラッグシップモデルながら、実売価格が1万8000円前後という手頃な価格も魅力だ。

 耳をすっぽり包むタイプで、重量は317.5g。40mmのダイナミックドライバーを備え、感度は102dB/mW、インピーダンスは44Ω、最大入力は1000mWとなかなかのスペック。折りたたみできるので持ち運びが楽だ。

密閉型ながら、装着感は良好

密閉型ながら、装着感は良好で疲れない

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