エディタとしてのEmacsのメリットは?
小林:では、まずは「Emacsをエディタとして見た場合」のメリットを。
ミズノ:いい加減、Emacsをただのエディタと思ってるやつうぜぇ……とか主張!
hito:はいはい、Emacsは人生なんですねってそれはいいから進めろ。
あわしろいくや:同じギャグの使い回しはいけませんなあ……。
瀬尾浩史:……ミズノさんが「orz」ポーズを取っているペン!
やまね:なんか、ここで説明されてもわかんない気がする。
ミズノ:ではUbuntu 10.04をご用意頂きまして……。
やまね:ふっ(←基本的にDebianしかない人)。
瀬尾浩史:ああっ、ミズノさんが再び「orz」ポーズを取っているペン!
村田:むごいので味噌……。
編集S:まあそれはともかく。10.04を準備して?
ミズノ:「端末」を開いて、「sudo apt-get install emacs-snapshot」と入力してください。パスワード入力して、一度ログアウトして再ログインすると、[アプリケーション]-[プログラミング]-[Emacs Snapshot (GTK)]って項目が出来てるはずです! それをクリックしてEmacsを起動しましょう。
編集S:い、いきなりハンズオンセミナー!?
hito:道場はあいかわらず油断なりませんねぇ(←仕掛けた奴)。ああ、お茶がおいしい……。
瀬尾浩史:仕掛け人が他人事モードペン……。
ミズノ:そう! Emacsのスゴさを説明する一つの要素、それが「モード」!
編集S:うわ、この人突然スイッチが入ったぞ!
あわしろいくや:ネコミミモードとか?
やまね:ふるふるふるむーん。シャフトはいいよね。
ミズノ:近いような気がしなくもないですね。
編集S:えーと、モードがあると何が嬉しいので? 最近、○○modeとかつくと「Emacsか!」って構える癖がついてきたよ。
hito:その理解は正しい。でもspモードとかEmacsに関係ないモードもあるんで、ハリセン乱舞で始末するのはやめて頂きたく。
編集S:そのうちプリンアラモードにも拒否反応が出そう……。
瀬尾浩史:あまりにも斬新すぎるアレルギーペン……。
ミズノ:話を戻して、と。EmacsはテキストエディタにもHTMLエディタにも、はたまたプログラミング言語用のエディタにもメーラーにもブラウザにもなったりします。各種アプリケーションでは求められる操作とか機能が違いますよね。たとえば[Tab]キー。
瀬尾浩史:ふつーのエディタ時には文字補完してほしいし、ブラウザではリンクやフォームの移動キーとして機能してほしいペン。
小林:いろいろな操作が混在するわけですよね。
ミズノ:Emacsはそのあたりを「モード」という概念で管理してます。基本的な操作はなるべく同じになるようにしつつ、「HTMLモード」とか「Cモード」とかそんな感じでモードが切り替わるので、いろいろなファイルの編集が可能、と。
編集S:よくわからんが、わかったようなわからないような……。
やまね:カスタマイズ性が高くて、さらにユーザーも多いので、「やりたいことをググれば誰かがやってるかも」ってのはメリットなのかな?
村田:Emacsに限ったものでもないような気がするで味噌。
hito:圧倒的に規模が大きいから、Emacsがとっても有利、というのはあるかなぁ。
編集S:えーとあのその、これGUIで動いてるからいーんですけど、ターミナルで動かしたりするにはどうすればいいので?
hito:ターミナルで「emacs -nw」って起動してください。
編集S:おお起動した! ……が、終了方法がわからん。どうすれば終了できるのこれー!
瀬尾浩史:Emacsでは誰もが通る道ペン……。
小林:端末ごと閉じてしまってもいいところではありますが……。
ミズノ:「Ctrlキーを押しながらx」→「Ctrlキーを押しながらc」で終了できます。これは「C-x C-c」と表記するです。
編集S:あれ。「C-x C-c」ってなんかの拍子で作業中に押しちゃいそうな気がする。
やまね:するどい。
ミズノ:そーいう場合は、ホームディレクトリに「.emacs.el」って設定ファイルを作って、中身に「(setq confirm-kill-emacs 'yes-or-no-p)」って書いておくと、「本当に終了していい?」って確認してくれるようになります。毎回「yes」って打つのが面倒な場合は「(setq confirm-kill-emacs 'y-or-n-p)」にすると、「y」1文字で判定してくれるようになります。
編集S:うがー、プログラミング風味なのが微妙にアレルギー。だが「自分の好きなようにカスタマイズできる」ことの片鱗は理解した。
hito:もともと全体が「Elisp」で構成されてるようなもんですからねぇ。コードを書けるようになればほんとーに好き勝手にカスタマイズできます。
(次ページへ続く)

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