付属の学習リモコンの設定も超スムーズ!
つづいて、付属のリモコンでテレビなどを操作するための設定が始まる。この仕組みを簡単に説明すると、付属のリモコンはいわゆる学習リモコンで、テレビなどのリモコンの赤外線信号を覚えることができる(厳密には信号を学習し、テレビなどに発信するのはコンソール部)。
学習リモコンを使ったことがある人は覚えがあると思うが、2つのリモコンを携帯電話の赤外線通信のように向き合わせて、覚えさせたいボタンを押しては学習を繰り返す作業を行なうわけだ。
この作業は正直、面倒で、同様の機能を持つAV機器は多いが、あまり普及してはいない気がする。しかも国内製品は今やHDMIリンクによる連動操作が主流になりつつあり、なおさら赤外線信号を使った他社のAV機器のリモコン操作は古臭い気もする。
ところが、これを画面を見ながらのステップ・バイ・ステップでこなしていくのは、案外面倒には感じなかった。まず2つのリモコンを使い分けて学習する側と学習させる側を個別に操作するといったことがなく、コンソール部に向かって画面で指示されたボタンを押すのを繰り返すだけ。単調でそこそこ時間はかかるが難しくも面倒でもない。
そしてこの操作は、BDレコなど、接続するすべての機器で行なう。つまり、テレビだけでなく接続したほとんどの機器の基本操作が付属のリモコンだけで行なえるようになるわけだ。ここまで学習リモコンの設定が簡単に行なえたのは初めての経験だし、HDMIリンクと違って同一メーカーの縛りもない。これはけっこう頭の良い方法だと思う。
BDレコなどの接続もユニークで、あらかじめ接続を済ませていると、自動でそれを認識して設定が継続される。接続した機器の名称を選択し、画面で接続ができているかを確認したら、テレビと同じようにリモコンの学習を行なう。新たに接続機器を追加する場合も同様だ。
丁寧なぶん、設定には時間がかかってしまうが、その結果、ひとつのリモコンで快適に家庭のAV機器を操作できるようにまでなるのだから、これを不満に感じる人はあまりいないだろう。こうした丁寧なセットアップは、まさに海外では主流となっているホームシアターのインストール業者が行なっている作業そのまま。実際に手を動かすのは購入者だが、作業の指示を的確にガイドしてくれるので、迷うことはまったくない。
基本的に日本でのオーディオ、AV機器はそうした機器を好きな人が使うもので、専門の業者にセットアップをまかせることはあまりない。ところがアメリカでは購入だけでなく、セットアップまですべて業者に任せるのが一般的。この文化の違いも面白いし、この巧みなセットアップを電子化して機器に取り込んでしまうアイデアも見事だ。
これに関しては、日本のAV機器もガイド機能などでなるべくわかりやすくしているが、本機と比べれば所詮は取扱説明書の内容を画面に表示しているだけのレベルだと思わされる。エントリークラスの機器にコストをかけることの意味がここにあると思う。
この連載の記事
-
第42回
AV
PS3/PSP向け3Dディスプレー「CECH-ZED1J」を試してみた -
第41回
AV
ソニーが放つ至高のBDレコ「BDZ-AX2700T」をチェック -
第40回
AV
早速チェック! スカパーHD!内蔵のソニーBDレコ秋モデル -
第39回
AV
スマホ連携&3D対応の「Wooo GP08/XP08」をチェック! -
第38回
AV
ゲーマーのための極上テレビ「REGZA 26ZP2」(後編) -
第37回
AV
ゲーマーのための極上テレビ「REGZA 26ZP2」(前編) -
第36回
AV
密閉型の良さを実感!! クリプトン「KX-3PII」 -
第35回
AV
2台目テレビの本命!? 「フリースタイルAQUOS」 -
第34回
AV
3Dとゲームが凄すぎる!! REGZA「ZG2」&「ZP2」 -
第33回
AV
ソニーBRAVIAの最上位機「HX920」はこんなに凄い!! -
第32回
AV
2D画質極まる!? 東芝「REGZA Z2」の実力に迫る - この連載の一覧へ