BIO HAZARD 5
続いてDirectX10世代の「BIOHAZARD 5 Benchmark Version」は、解像度1920×1080ドットと1280×720ドットの2パターンを計測した。どちらもモーションブラーをオン、アンチエイリアスを4xに設定している。
ここでも「3D Mark Vantage」や「Aliens vs Predator DirectX 11 Benchmark」とほぼ同じスコア差を見せつけた。高解像度にしてもスコアの落ち込みが低いという傾向も見られ、フルHDで3D FPSゲームをプレイするためのミドルレンジ製品としては、かなり優秀なGPUである。
THE LAST REMNANT
もうひとつ、スクウェア・エニックスのファンタジーRPG「ラスト レムナント」の描画性能を計測する「ラスト レムナント ベンチマーク」を実行してみよう。この時期だと「なぜFinalFantasy XIVベンチマークじゃないのか?」と思われるかもしれないが、FF14ベンチはPCの総合的な性能を評価するには適するが、CPUの性能にスコアが左右されるなど、GPU単体を評価するベンチマークとしてはやや不安を覚えるからだ。
この「ラスト レムナント ベンチマーク」は、描画エンジンにアンリアルエンジン3を用いており、スコアは平均fpsで出力される。実際のゲームプレイは90fpsで“非常に快適”、65fps以上で“快適”とされ、今回のGPUでは、GeForce GTX460(1GB版)のみ、フルHD解像度で90fpsをオーバーした。768MB版も90fpsにはギリギリ届かなかったが、GeForce GTX 260やRadeon HD 5770を軽く追い抜くスコアであり、他のテスト同様に性能の高さが際立っている。
消費電力
最後に消費電力を見てみよう。ワットチェッカーを用い、アイドル時と「3D Mark Vantage」のExtreme設定で、「GPU Test 2」動作中の最高値を記録している。GeForce GTX 460は6ピン×2のPCI-E外部供給コネクタを装備するため、6ピン×1のRadeon HD 5770と比較すると高いが、前世代のGeForce GTX 260から省電力化を達成しており、ワットあたりの性能も優秀になったと言える。また、アイドル時の消費電力がかなり低く抑えられているのも特徴的だ。
非常に優秀なパフォーマンス
ライバルはRadeon HD 5830クラス
テストの結果を見る限り、GeForce GTX 460はRadeon HD 5770を軽く追い抜く、コストに対してとても優秀なパフォーマンスを持つGPUである。特にDirectX10以降を用いた比較的新しいタイトルで効果的だ。真のライバルはRadeon HD 5830またはRadeon HD 5850で、NVIDIAが苦戦していたアッパーミドルレンジに期待の新星がついに現われたと言ってよいだろう。
あえて難点を上げると、外部電源として6ピン×2の電力供給が必要なことだろうか。もし下位モデルとして6ピン×1の製品が追加されれば、ミドルレンジ帯においてNVIDIAの反撃耐性が整うことになる。長い間元気のなかったGeForceだが、これからは目が離せない存在になりそうだ。
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