中身も刷新 Mobility Radeon HD 5430が標準に
旧13zとNew 13zを比べたとき、見た目の違いもさることながら、隠された内部の機能向上も著しいものだ。まずCPUがCore 2 Duo/Solo世代から、Core i世代のCore i5-430UM(1.20GHz)やCore i3-330UM(1.20GHz)へと高速化された。チップセットもIntel GS45からIntel HM57 Expressと変更されたほか、従来はオプション選択だった独立GPU(GeForce G105M)が標準装備となり、ATI Mobility Radeon HD 5430(ビデオメモリー1GB)になった。
その結果、処理性能・描画性能ともに革新的な進化を遂げている。Windowsエクスペリエンスインデックスでは、基本スコアが4.9、ゲーム用グラフィックスのサブスコアは6.0と、旧13z(Intel GS45内蔵)での値4.6に比べて大幅に向上している。ベンチマークソフト「PCMark Vantage」の値を見ても、トータルスコアが「3872」、Gaming Scoreが「3226」と、モバイルノートとしてはトップクラスの性能である。
実際に使っていても、表示切替などでのもたつきはまったく感じられなかった。ゲーミングマシンとしてはCPU面で苦しいところもあるのかも知れないが、MP4(H.264エンコード)動画の再生などでは、独立GPUの威力を存分に楽しめるだろう。本体背面にあるHDMI端子などを利用して、大画面テレビなどで映像を楽しむモバイルプレイヤーとしても実用的である。
さて高速化を達成したとなると、気になるのがバッテリー駆動時間だ。旧13zではバッテリーが本体後部に装着されていたので、標準の4セルバッテリーだけでなく、後部を膨らませた8セルの拡張バッテリーを搭載できた。ところがNew 13zでは、薄型のリチウムポリマーバッテリー(標準で6セル相当)を本体底面前部に装着する関係上、拡張バッテリーの取り付けは困難である。スペック情報には最大駆動時間が4時間49分と記されている。
通常の使い方をする場合、経験的にはカタログ値の半分ぐらいと見積もるので、約2時間25分となる。実際に検証してみたところ、HDDからH.264動画を再生し続けた状態では、フル充電から2時間40分ほどのバッテリー駆動が可能であった。バックライトの輝度や通信機能(特に無線LAN)の利用頻度によっても変わってくるのだろうが、新幹線などの交通機関でも3時間程度は使えそうである。
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