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割安で、不満も解消、3台から始めるボリュームライセンス

Office導入の不安を解消するOVSとは?

2010年07月26日 09時00分更新

文● TECH.ASCII.jp編集部

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ボリュームライセンスの種類

 ひと口にボリュームライセンスと言うが、実は複数の契約形態があり、選択は意外に複雑だ。マイクロソフトのサイトには、さまざまな情報が掲載されているが、逆に豊富すぎて面食らってしまったり、必要な情報になかなかたどりつけず歯がゆい思いをした読者もいるかもしれない。

表2 ボリュームライセンスの契約方法
名称 対象 支払方法 購入単位 SA
OpenValue SOHO/SMB 一括払いまたは分割支払い 3ライセンス以上 付属
Open Value Subscription 年額使用料支払い 付属
Open Lisence 一括払いのみ 別売
Enterprise Agreement 大企業 一括払いまたは分割支払い 250台以上 付属
Enterprise Subscription Agreement 年額使用料支払い 付属
Select 一括払いまたは分割支払い 別売
Select Plus 一括払いまたは分割支払い 別売

 ボリュームライセンスには、導入するライセンス数と、契約期間に応じて主に上の7種類の選択肢がある。これ以外にも教育機関や公共機関向けのここではSMB(PC250台未満の中堅・中小企業)をターゲットにした「オープンバリュー」「オープンバリューサブスクリプション」「オープン」の3種類のライセンスを見ていこう。

 オープンライセンスと、オープン バリュー/オープン バリュー サブスクリプションを比較すると、

  1. ライセンス料を一括で支払うか、年額使用料支払い(サブスクリプション)にするか
  2. ソフトウェアアシュアランス(SA)が標準で付属するかオプションとなるか
の2点である。

 ちなみに導入規模によって価格は変わってくる。その他のマイクロソフト製品も一括して大量にボリュームライセンスを購入すると、より有利なライセンス料金が適用される。やや複雑な面もあるので、詳細は販売パートナーなどに問い合わせるのがいいだろう。


年額使用料支払い(サブスクリプション)が有利な点

 まずオープンは、ライセンスを一括払いで購入する。一方オープンバリューと同サブスクリプションは3年間の包括契約で、稼働するマシンの数に応じたライセンス料を毎年分割(または一括)で支払っていく。オープン バリュー サブスクリプションの場合は年額使用料払いのみ。

 ここで80台のパソコンが稼働しているオフィスを想定してみよう。Office Professional Plus 2010を、一括払いのオープンで導入した場合は、6万2900円×80ライセンス=503万2000円の料金が、購入1年目に請求される。一方OVSでは、1年目に168万8000円、2年目に168万8000円、3年目に168万8000円が請求される形になる。初期導入コストの負担を抑えるという点でOVSは有利だ。

 また、3年もライセンスを使い続けていると、稼働するPCの数が変わったり、社員数が増減し、必要となるライセンスの数が変わるケースも多々あるだろう。1年目は80台のPCが必要だったが、2年目は70台ぶんだけあればいい……そんなケースでもOVSは有利だ。2年目に支払う金額は147万7000円で済む。不要になった分のライセンスに必要とされるコストを省けるのは、年額使用料支払いならではの特徴だろう。

 ちなみに、ライセンスを支払う際の基準となる稼働台数は、1年に1度のタイミングで見直し、販売店を通じてマイクロソフトに支払う仕組みとなる。翌年に支払うライセンス料は、契約の応答日に稼働しているマシンの台数のみを基準に計算される。つまり、その前後に増減があっても考慮に入れる必要がないということだ。

 例えば1年目に80台でOVSを始めた企業が、事業拡大で1年目と2年目の間の数ヵ月、一時的にアルバイトを増員して100台のPCを利用した。しかし、2年目の頭では10台減り、90台となった……というケースなら、2年目のライセンス料金は90台分となる。

 OVSを利用する上でもう一つ覚えておきたいのが、UTD(Up To Date)と呼ばれる割引制度だ。これは条件を満たしたユーザーであれば、契約初年のライセンス利用料がほぼ半額になるというもの。

 Office 2007 Professionalをすでに持っている企業が、OVSでOffice 2010 Professionalを導入する場合などに適用される。Office 2010に加え、Windows 7も同時にOVSで購入する際には、Windows 7 Enterpriseを4200円、Office ProfessionalPlus 2010を1万600円(ともに初年度)で入手できるのでさらに有利だ。

※Office 2007 Professional/Office Professional Plus 2010 、Windows Vista/7のいずれか(ボリュームライセンスだけでなく、パッケージ版やプレインストール版も含む)を持っている企業が、保有しているバージョンより1つ新しいOffice、WindowsをOVSで購入する際に適用。Officeだけでなく、WindowsをOVSで購入する場合にも使える。9月末までであれば、Office2003,Windows XPまで対象となるキャンペーンを開催中。こちらを利用するとOffice Standard 2003 , Office Standard 2007 も対象となる。Office キャッシュバックキャンペーンを併用させることで、Office ProfessionalPlus 2010を1万600円が初年度2600円で導入出来るようになる(関連サイト)。

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