イマドキの自作で3Dを楽しむためには
さて、現在のところ、自作PCで3Dを楽しむためには最低限、以下の製品が必要だ。
- 3D対応液晶ディスプレー
- NVIDIA「3D Vision」
- NVIDIA GPU搭載のビデオカード
核となるのはNVIDIAの「3D Vision」だ。ATI系のビデオカードを使っている場合には、残念ながら今のところ対応できないが、ATIも3D製品をリリースするというウワサがあり、今後に期待が持てるところだ。
NVIDIA「3D Vision」
アクティブシャッター式のメガネとそれをコントロールするIRエミッタのセットだ。IRエミッタの背面には、3Dの視覚を調整するダイヤルがあり、視野に違和感がある場合には調整する。人間の左右の目の間隔は個人差が微妙にあるため、この部分で左右の像の距離を微調整できる。
メガネにはUSBのミニB端子があり、普段はUSBケーブルを接続することで充電できる。前回触れたが、アクティブシャッター方式はメガネで高速なシャッター操作が必要となるため電源が必要となる。バッテリーを内蔵してはいるものの、3D Visionのメガネは約55gと非常に軽量だ。
3D対応液晶ディスプレー
普通の液晶ではなく、3D対応液晶ディスプレーが必要な理由は、まさにPLAY3DPCが廃れる理由となった垂直リフレッシュレートの問題がある。従来の液晶ディスプレーでは50~60Hzまでしか垂直リフレッシュレートが出せないが、3D Visionでは、アクティブシャッター方式を採用しており、右目用と左目用の映像をそれぞれ50Hzもしくは60Hzで切り替えて表示するため、120Hzまで出せる性能が必要だ。
今回使用したのは「acer GD245HQbid」(実売4万円前後)。フルHDに対応し、非光沢16:9のTNパネルを搭載した23.6型ワイドのディスプレーだ。応答速度が2msと高速でゲーマーや映像向けのディスプレーと言えるだろう。なお、3D Visionを使う場合には垂直リフレッシュレートの関係上、DVI接続が必要になる。
acer GD245HQbidの主な仕様 | |
---|---|
画面サイズ | 23.6型ワイド |
解像度 | 1920×1080ドット |
パネル方式 | TN |
垂直リフレッシュレート | DVI : 56-120Hz HDMI&D-Sub : 56-75Hz |
視野角 | 水平/垂直 160度 |
入力端子 | HDMI、DVI-D、D-Sub |
輝度 | 300cd/m2 |
応答速度 | 2ms |
ほかにも、デルの「Alienware OptX AW2310」(直販価格5万5893円)やLG電子の「LG W2363D」(実売価格4万円前後)といった液晶ディスプレーが3D対応となっている。なお、3D対応のBDタイトルを楽しむなら、NVIDIAによるとフルHD解像度が必須となる。ほかにも120Hz対応の製品はあるが、新しく購入する際には注意しよう。
NVIDIAのビデオカード
3D Vision自体がNVIDIAの製品であり、NVIDIAはGPUを核とするメーカーのため、どうしてもビデオカードはNVIDIA縛りとなる。できれば、インテル内蔵のグラフィックやATI製品でも使いたいところだが、致し方ないところだ。
なお、対応するビデオカードに関してはNVIDIAのサイトに一覧が出ているが、用途別にビデオカードが異なるようだ。
基本的には「GeForce 400/300」シリーズ、「GeForce 200/100」シリーズであれば、一通り対応するようだが、3D対応BDタイトルの再生などは 「GeForce 9」シリーズや「8」シリーズでは対応しないようだ。
注意する必要があるのが意外にもDVIケーブルだ。フルHDをアクティブシャッター方式で見るためには、デュアルリンク対応のDVIケーブルが必要となる。基本的にはディスプレーに添付しているケーブルをそのまま使えば問題ないだろう。ただし、ケーブルを使い回しする場合には注意が必要だ。
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