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テレビからPCまで! 注目の3D機器を体験しまくる!! 第5回

プラス7万円でできる!? 3Dパソコンを自作する

2010年07月13日 12時00分更新

文● シバタススム

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イマドキの自作で3Dを楽しむためには

 さて、現在のところ、自作PCで3Dを楽しむためには最低限、以下の製品が必要だ。

  1. 3D対応液晶ディスプレー
  2. NVIDIA「3D Vision」
  3. NVIDIA GPU搭載のビデオカード

 核となるのはNVIDIAの「3D Vision」だ。ATI系のビデオカードを使っている場合には、残念ながら今のところ対応できないが、ATIも3D製品をリリースするというウワサがあり、今後に期待が持てるところだ。

NVIDIA「3D Vision」

「3D Vision」

「3D Vision」(実売2万円前後)のキット内容

 アクティブシャッター式のメガネとそれをコントロールするIRエミッタのセットだ。IRエミッタの背面には、3Dの視覚を調整するダイヤルがあり、視野に違和感がある場合には調整する。人間の左右の目の間隔は個人差が微妙にあるため、この部分で左右の像の距離を微調整できる。

 メガネにはUSBのミニB端子があり、普段はUSBケーブルを接続することで充電できる。前回触れたが、アクティブシャッター方式はメガネで高速なシャッター操作が必要となるため電源が必要となる。バッテリーを内蔵してはいるものの、3D Visionのメガネは約55gと非常に軽量だ。


3D対応液晶ディスプレー

 普通の液晶ではなく、3D対応液晶ディスプレーが必要な理由は、まさにPLAY3DPCが廃れる理由となった垂直リフレッシュレートの問題がある。従来の液晶ディスプレーでは50~60Hzまでしか垂直リフレッシュレートが出せないが、3D Visionでは、アクティブシャッター方式を採用しており、右目用と左目用の映像をそれぞれ50Hzもしくは60Hzで切り替えて表示するため、120Hzまで出せる性能が必要だ。

「acer GD245HQbid」

「acer GD245HQbid」

入力端子は3種類あるが、3D Visionを使うためにDVIで接続する

入力端子は3種類あるが、3D Visionを使うためにDVIで接続する

 今回使用したのは「acer GD245HQbid」(実売4万円前後)。フルHDに対応し、非光沢16:9のTNパネルを搭載した23.6型ワイドのディスプレーだ。応答速度が2msと高速でゲーマーや映像向けのディスプレーと言えるだろう。なお、3D Visionを使う場合には垂直リフレッシュレートの関係上、DVI接続が必要になる。


acer GD245HQbidの主な仕様
画面サイズ 23.6型ワイド
解像度 1920×1080ドット
パネル方式 TN
垂直リフレッシュレート DVI : 56-120Hz
HDMI&D-Sub : 56-75Hz
視野角 水平/垂直 160度
入力端子 HDMI、DVI-D、D-Sub
輝度 300cd/m2
応答速度 2ms

 ほかにも、デルの「Alienware OptX AW2310」(直販価格5万5893円)やLG電子の「LG W2363D」(実売価格4万円前後)といった液晶ディスプレーが3D対応となっている。なお、3D対応のBDタイトルを楽しむなら、NVIDIAによるとフルHD解像度が必須となる。ほかにも120Hz対応の製品はあるが、新しく購入する際には注意しよう。

「Alienware OptX  AW2310」

「Alienware OptX AW2310」。4ポートのUSB 2.0ハブを内蔵する


NVIDIAのビデオカード

今回使用した「NVIDIA GeForce GTX 480」搭載カード。メーカーにより異なるが、市場ではだいたい5~6万円で販売されている

今回使用した「NVIDIA GeForce GTX 480」搭載カード。メーカーにより異なるが、市場ではだいたい5~6万円で販売されている

NVIDIAのサイトの一覧表によれば「GeForce GT 240」でも3D対応BDタイトルの再生はできるようだ。写真はエルザ ジャパンの「GLADIAC GT 240 DDR5 512MB」(実売1万円前後)

NVIDIAのサイトの一覧表によれば「GeForce GT 240」でも3D対応BDタイトルの再生はできるようだ。写真はエルザ ジャパンの「GLADIAC GT 240 DDR5 512MB」(実売1万円前後)

 3D Vision自体がNVIDIAの製品であり、NVIDIAはGPUを核とするメーカーのため、どうしてもビデオカードはNVIDIA縛りとなる。できれば、インテル内蔵のグラフィックやATI製品でも使いたいところだが、致し方ないところだ。

 なお、対応するビデオカードに関してはNVIDIAのサイトに一覧が出ているが、用途別にビデオカードが異なるようだ。

 基本的には「GeForce 400/300」シリーズ、「GeForce 200/100」シリーズであれば、一通り対応するようだが、3D対応BDタイトルの再生などは 「GeForce 9」シリーズや「8」シリーズでは対応しないようだ。

 注意する必要があるのが意外にもDVIケーブルだ。フルHDをアクティブシャッター方式で見るためには、デュアルリンク対応のDVIケーブルが必要となる。基本的にはディスプレーに添付しているケーブルをそのまま使えば問題ないだろう。ただし、ケーブルを使い回しする場合には注意が必要だ。


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