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EqualLogicの新モデルや新ファームウェアも用意

GPUやFusion-IOブレードも載せちゃうデルの新サーバー

2010年07月09日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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7月8日、デルは同社が掲げる「Efficient Enterprise」戦略を推進するデータセンター向けサーバーとストレージを発表した。既存のブレードのハーフハイト化やGPUカードの提供、EqualLogic製品の高機能化など盛りだくさんの内容になった。

Time To Marketで製品拡充を続ける

デルのラージ・エンタープライズ マーケティング サーバブランド マネージャ 布谷恒和氏

 デルのラージ・エンタープライズ マーケティング サーバブランド マネージャ 布谷恒和氏は「Efficient Enterprise」戦略と、基盤となるサーバー、ストレージ製品の概要を説明した。デルは昨年から11Gと呼ばれる第11世代のx86サーバー製品を拡充しており、2010年の3月にはXeon 5600搭載の2ソケット対応サーバー、4月にはXeon 7500搭載の4ソケットサーバーを出荷。「Time To Marketということで、CPUの発表と同時に製品を出荷を開始。他社に比べて、3~4カ月のアドバンテージを持っています」(布谷氏)という状況だ。

Efficient Enterpriseに求められるもの

 こうした11G製品のテーマとしてデルが掲げるEfficient Enterpriseに求められるものはなにか? 布谷氏は「お客様の話を聞くと、なによりランニングコストの削減を求められます。また、データの増大にともなう高速化、高集積・省電力、そして仮想化の最適な実装も重要になります」と語る。こうした要件に応えるべく、今回サーバー3モデル、ストレージ4モデルが新製品としてラインアップに追加されるという。

今回投入されるサーバーとストレージの新製品

GPUとFusion IOカードをOEM提供

ラージ・エンタープライズ マーケティング サーバブランド マネージャ 一志 達也氏

 次にラージ・エンタープライズ マーケティング サーバブランド マネージャ 一志 達也氏が今回発表されたラックマウント1機種、ブレード2機種のサーバー新製品を紹介した。

12コアOpteron搭載の「PowerEdge R715」
12コア内蔵のAMD Opteron 6100番台を搭載する2Uの2ソケットサーバー。16のDIMMスロットに最大256GBのメモリーを搭載可能。ストレージに関しては、2.5インチHDD/SSDを最大6本搭載できる。内蔵4ポートのGbE NICを持つほか、6つのPCIeスロット、1ストレージスロットといった拡張スロットを用意している。他社と比べた優位点としては、メモリのパフォーマンスや価格などが挙げられた。最大容量は変わらないが、「他社では3つスロットのうち、1つのみクアッドランクをサポートしている製品もあります。こうした製品は搭載ルールも複雑で、満載すると、パフォーマンスも落ちてきます。これに対して、R715では2つのDIMMスロットでクアッドランクをサポートしています」(一志氏)。価格は52万7100円から。

AMD Opteron 6100番台を搭載する2Uの2ソケットサーバー「PowerEdge R715」

Fusion-I0 iOドライブの640GBモデル

GPUと高速SSDを載せられる「PowerEdge M610x」
Xeon 5600番台を搭載する2ソケットのブレードサーバーで、x16 PCIe Gen2スロットを2つ搭載する。SASのHBAやRAIDカードのPERCを挿し、テープドライブやストレージにつなぐことで、高速なバックアップが実現できる。価格は29万2110円から。さらに今回はGPGPUを実現するnVIDIA Tesla GPUのカードと高速ストレージとして注目を集めるFusion-I0 iOドライブが用意された。前者のnVIDIA Tesla GPUのカードは処理能力にあわせて「M1060」、「M2050-206」「M2050-206」の3モデルが用意され、M2050-206を除き8月中旬からOEM提供される予定。「今までワークステーションで実現していた処理をサーバー側で実現できます」(一志氏)とのことで、GPGPUの普及を加速させる。また、Fusion-I0 iOドライブは160GBのSLCタイプと640GBのMLCタイプが用意され、今後他のブレードサーバーやラックマウントサーバーにも対応機種を増やす予定。

高密度なブレード「PowerEdge M710HD」

高密度なブレード「PowerEdge M710HD」
Xeon 5600番台を搭載する2ソケットのブレードサーバー。フルハイトの「M710」と同等の性能のハーフハイトのブレードで実現した高密度なブレード。M710から削られたのは内蔵HDDとメザニンスロットのみで、18ものメモリスロットは健在。また、1GbE×4ポートを搭載。LOM(LAN on Motherboard)をライザーカード化したため、今後10GbE等にも対応できる。8月中旬出荷予定で、予定価格は27万2160円から。

 ブレードのエンクロージャ(M1000e)に関しては、高効率のファンと電源が強化された。高効率ファンは現行ファンより30%省電力、15%高効率になるとのこと。さらに2010年中に出荷予定の2700Wの高効率パワーサプライでは、100V対応を実現。「ようやく日本市場でニーズの高い100V対応の電源がお届けできます。しかも5+1で電源を構成していただければ、(ブレードを)フルで搭載していただけます」(一志氏)とのこと。

最新サーバ群の強化ポイントのまとめ

(次ページ、EqualLogicもますます成長)


 

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