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テレビからPCまで! 注目の3D機器を体験しまくる!! 第3回

期待の液晶勢をチェック! ソニー&シャープの3Dテレビ

2010年07月07日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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 では、こうした製品がどうして登場したかというと、現在の主流であるHDMIによる接続に起因している。薄型テレビとAVアンプ、BD再生機器をHDMIで接続する場合、「BD再生機器→AVアンプ→薄型テレビ」という接続形態になる。

パナソニックのワイヤレスシアターシステム「SC-ZT2」(実売15万円前後)。2本のスピーカーで最大7.1chのバーチャルサラウンド再生が行なえる。HDMIのARC(オーディオリターンチャンネル)にも対応

 HDMIケーブルは映像と音声を1本のケーブルで送れる便利な端子なのだが、逆に言うと、この順番でないとAVアンプに音声信号を、薄型テレビに映像信号を送れない。そのための「3D映像信号のパススルー伝送に対応」である。AVアンプがBDソフトのパススルー信号に対応していないと、薄型テレビに3D映像信号を送れなくなってしまうのだ。

 具体的には、3D対応のBDレコーダー/プレーヤーに比べれば、圧倒的に多くの人がすでに所有しているPS3は、今後3Dソフトに対応する。しかし、HDMI出力が1系統しかないので、3Dソフトを見るときには、サラウンド再生をあきらめて3DテレビにHDMIケーブルを直結させるか、サラウンド再生をしたいときは、HDMI端子をつなぎかえてAVアンプ経由にするかを選ぶ必要がある。

 これは面倒くさいので、AVアンプも3D対応の方が良いというわけだ。なお、すでにAVアンプを持っている人は、3D対応でしかもHDMI出力を2系統そなえたBD再生機器(例えばパナソニック DMR-BWT3000など)を追加することで、AVアンプの買い換えを回避できる。

 AVアンプは、アンプだけでは3~4万円台で手に入るが、そのほかにスピーカーやサブウーファーが必要。予算はもちろん、置き場所に困る人も多いので、シアターラックやワンボディのホームシアター機器にも期待がかかるが、もともと低価格な製品が多いため、AVアンプに比べると対応は遅れ気味だ。

パナソニックの3D対応シアターラック「SC-HTX900」(実売20万円前後)と「SC-HTX800」(同13万円前後)。900は2ウェイ2スピーカーシステム、800は1ウェイ1スピーカーシステムとなっている

 対応が早いのは3Dテレビ発売メーカーのシアターラックなどで、パナソニックではワイヤレス接続のスピーカーシステムを採用した「SC-ZT2」や、シアターラック「SC-HTX900/HTX800」が発売中。

ソニーの「RHT-G15」(40V型~60V型用、実売価格14万円前後)、「RHT-G11」(32V型~46V型用、同10万円前後)は独自のバーチャルサラウンド技術「S-Force PROフロントサラウンド」を搭載。BRAVIAとの組み合わせならアプリキャストによるコントロールも可能だ

 ソニーもシアターラック「RHT-G15/G11」やホームシアターシステム「HT-CT350/CT150」をリリースしているし、シャープもシアターラック「AN-AR630/AR530/AR430」を発売している。これらを使用すればより手軽にホームシアターで3Dを楽しめるようになる。

シャープのシアターラック。上が「AN-AR630」(60V型~52V型用、実売13万円前後)、左が「AN-AR530」(52V型~46V型用、同10万円前後)、右が「AN-AR430」(46V型~40V型用、同9万円前後)。230Wのサブウーファー用アンプに加え、フロント、センター合わせて合計500Wの出力が可能。バーチャルサラウンド技術には「ドルビーバーチャルスピーカー」を採用する

シャープのシアターラック。上が「AN-AR630」(60V型~52V型用、実売13万円前後)、左が「AN-AR530」(52V型~46V型用、同10万円前後)、右が「AN-AR430」(46V型~40V型用、同9万円前後)。230Wのサブウーファー用アンプに加え、フロント、センター合わせて合計500Wの出力が可能。バーチャルサラウンド技術には「ドルビーバーチャルスピーカー」を採用する

 こうした3D対応のホームシアター機器を使えば、3Dの魅力はさらに増すはず。BDやDVDソフトは言うまでもなく、テレビ放送でもサラウンド放送をかなり増えてきており、サラウンドを楽しめる機会は多いはず。3Dテレビ導入を考えるなら、ぜひともホームシアターも追加して、充実したAVライフを過ごして欲しいと思う。

 次回からは3D PCについて紹介していこう。

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