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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第75回

四次元の目で日本をながめる「写真で見る日本の歴史」

2010年07月06日 12時00分更新

文● 古田雄介

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「何かいろいろやってる先生」その正体は?

―― まずは「写真で見る日本の歴史」をはじめたきっかけを教えてください。

社会科ちゃん 社会科の教師になってしばらくした頃、仕事的なところで有名になりたいという気持ちが少しあって、論文や研究内容をかみくだいて紹介する「社会科ちゃん」というサイトを立ち上げたんですよ。途中からサイトの1コーナーとして「写真で見る~」を加えて、1年くらい経ったときに独立させたと思います。

 コーナーをはじめたきっかけは……たしか当時、メルマガを使って教師の仲間内で情報交換していたんですよ。持ちまわりで何か書くことになって、私の番のとき、旅行で撮りためた写真から、歴史がたどれるものを紹介しようと思い立ったのが最初でしたね。

社会科ちゃん。マイクが正常に動作しなかったため、ビデオチャットと携帯電話を併用する特殊な状況で取材に応じてもらった。社会科の教師になる前は、ホテルマンや塾の講師の仕事もしていたという。モットーは「休みの日こそ休まない」

―― では、サイトを始める前から全国を回る活動はしていたんですね。

社会科ちゃん 活動といいますか、昔から旅行は好きだったんですよね。それで各地の史跡やいわく付きの物件などを撮影していたという感じです。そういう写真を自分のHDDに収めておくのももったいないという気持ちもありました。実際、これから10年くらい旅行に行けなくなっても、余裕で更新できるストックが当時の時点であった気がします。

 それから、写真で見る……が自分のライフワークになってきて、「やるからにはその道のプロにならんといけん」と思いながら、より意識的にいろいろなところを回るようになりました。ストックは増える一方、という感じですね(笑)。

―― 公開されている写真や情報がすでに膨大ですが、どれくらいのペースで取材しているんですか?

社会科ちゃん 夏休みやゴールデンウィークの長期休暇を利用して旅行してます。京都に移ってから部活動の指導がなくなったので、週末もある程度使えるようになりましたが、そこまで遠出はできないので、趣味の自転車などで走り回っている感じです。

―― 長崎時代も生徒と一緒に街道巡りの活動をされていましたし(サイト)、仕事もプライベートもかなり精力的ですね。周囲からはどんな先生だと思われていますか。

社会科ちゃん どうなんでしょうね……「(学校の仕事が終わったら)すぐ帰る人」ですかね。サイト活動自体は同僚や生徒に教えていないのですが、1日おきに自転車で学校に通っていますし、趣味の活動のことを話したりもするので、「何かいろいろやってる人」くらいには思われている気もします。だけど、「写真で見る……」も一部の人にはバレていて、生徒にも「社会科ちゃんって先生でしょ?」といわれたことはあります(笑)。

サイト「社会科ちゃん」の1コーナーに「長崎街道巡検の記録」がある。2001年度から2004年度にかけて、自主的に生徒を集めて長崎街道を巡った記録を公開している

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