7月2日、富士通総研は「クラウドコンピューティングに関するユーザーニーズの調査」と題したレポートを発表した。調査は2009年8月に行なわれ、対象は100人以上の従業員を持つ情報システム部担当者2000人。アプリケーションを提供するサービスを「SaaS」、仮想サーバーやストレージなどのインフラストラクチャを提供するサービスを「クラウド」と定義して、調査を行なったという。
この結果、SaaSやクラウドのメリットとしては「開発時間の短縮」「全体コスト削減」「最新機能利用」などが重視されていることが挙げられた。一方、多くのユーザーがインターネット経由で利用することに起因するセキュリティの問題、サービス品質や性能を課題として重視していることもわかった。また、SaaSで利用されているアプリケーションを見ると、Salesforceが提供している「CRM」、Gmailに代表される「電子メール」が挙げられた。
その他、SaaSやクラウドの導入要因ともなる情報システムの課題や日米でのベンダーのイメージの違い、ベンダーの選択基準などについても調査が行なわれている。調査内容はPDFで提供されており、インターネット上から閲覧できる。