3Dメガネの装着感はソニーの方がやや有利か
続いてそれぞれの3Dメガネを比べてみよう。デザインの違いは好みの差のレベルだが、パナソニックの方がつるの部分の素材がより柔らかくフィットしやすいように工夫されている。
パナソニックの方は、鼻に当たる部分のノーズパッドも大小2サイズが交換でき、取り付け位置も微調整できる。ただし、残念ながらそのフィット感の高さが筆者のような常時メガネを装着している人間にはメガネとの干渉が多いと感じてしまう。
一方、ソニーの方はつるの部分の開き角を調整でき、広げるとメガネの上に3Dメガネを装着する場合でもつるの部分が干渉しにくい。これだけのことではあるのだが、メガネ装着者にはソニーの方が相性が良いと感じた。
ちなみに、重量はパナソニックが63gで、ソニーが77gとやや重い。装着した感じではほとんど重さの違いは感じないレベルだが、映画1本見たときの疲労度には多少影響するかもしれない。
もうひとつ、大きく異なったのは、3Dメガネの側方部分。パナソニックは3Dレンズ部分が浮いていて、3Dメガネをかけていても側方の景色が見える。3Dメガネ越しの視界は偏光フィルターがあるため、周囲が暗く見えるが、側方は明るいので、その差が気になる。
視聴中に部屋の明るさが気になることもある。ソニーは、テンプル部分の幅が広く側方の視界も遮断されているので部屋の明るさはあまり気にならない。そして、偏光フィルターがないため、3Dメガネをかけたままでも視界が暗くならないのも明るい場所での使い勝手は良い。このあたりも、明るい部屋向きのソニー、部屋を暗くした方が使いやすいパナソニックという差があった。
SDメモリーカードのパナ、USBのソニー
入出力端子類を比較
3Dとは直接関係ないが、今回対決に使用した2機種の端子類についても触れておこう。
パナソニックはSDメモリーカードを搭載するのが特徴。ビデオカメラなどで撮影したAVCHD動画やデジカメの写真など、SDメモリーカードを直接テレビに差すことで再生できる。無線LANアダプターなどの対応機器を接続できるUSB端子も2つ用意する。
一方のソニーは、D5入力端子を搭載。USB端子は1系統で、デジカメやビデオカメラなどを接続して画像や映像を再生できる。また、操作スイッチ類が独立して配置されているのもポイントだ。
ここまでで、現状購入できるパナソニックとソニーの3Dテレビについて「対決」をお伝えしてきたが、果たして、この記事を読んだ読者諸兄はどちらを選ぶだろうか。それとも追随メーカーが出揃うまで「待ち」だろうかか? 現時点ではどの選択もアリだと思う。ここはじっくりと悩み抜いて自分だけのジャッジをするといいだろう。
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