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物欲AVコモノ道 第59回

もうBDレコは不要!? torneのアップデートをチェック

2010年07月05日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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「torne」(実売9000円前後)とプレイステーション 3(120GBモデルが実売3万円前後)。約4万円で最強の地デジ録画環境が揃う

筆者も購入した「torne」(実売9000円前後)と「プレイステーション 3」(120GBモデルが実売3万円前後)。約4万円で最強の地デジ録画環境が揃う

 「プレイステーション 3」で地デジ番組の録画を可能にする「torne」は予想どおり大ヒット商品となり、売り切れ店が続出する結果となった。

 ポイントになったのは、PS3をHDDレコーダー代わりに使えるというだけでなく、従来のDVD/BDレコーダーにはない快適な操作性を実現した点だろう。特に60fpsというフレームレートを活かしたテレビ番組表の操作性の高さはピカイチで、滑らかなスクロールに感動したユーザーは多かったのではないだろうか。

 そのtorneの発売から3ヵ月ちょっとが経過したが、早くもアップデートが実施された。さまざまな部分で改善が果たされているが、特に機能強化の目玉となっているのがH.264/MPEG-4 AVC録画への対応である。

今回のアップデートで、バージョン番号は「2.0」になったtorne

今回のアップデートで、バージョン番号は「2.0」になったtorne

 従来のtorneが対応していたのは、MPEG2-TS形式で配信されるストリームをそのままHDDに記録する、いわゆるDR録画のみ。しかし今回、リアルタイムで圧縮しながら録画するH.264/MPEG-4 AVC録画に対応したことにより、同じ容量でも長時間の録画が可能になったわけだ。ちなみに、気になる圧縮率は3倍だ。

記事掲載当初、トランスコーダーなどを搭載しない、という記述がありましたが、これは誤りです。実際にはtorne内のトランスコーダーを通して圧縮しています。お詫びして訂正いたします(2010年7月5日)

 また、これ以外にもさまざまな改善が施されているという。早速、新バージョンとなったtorneを試してみた。


3倍モードでもアニメがキレイに録画できる!

予約録画時に「DRモード」と「3倍モード」を選択できる

予約録画時に「DRモード」と「3倍モード」を選択できる

 H.264/MPEG-4 AVC録画を利用するには、番組録画時に「録画モード」から「3倍モード(標準)」を選択する。なお従来どおり、ストリームをそのまま記録するDRモードも「DRモード(高画質)」として用意されている。

3倍モードで録画した番組の情報を表示させたところ。右上に「3倍」のアイコンが見える。また、録画容量が表示されるようになったのも、今回の変更点の1つだ

3倍モードで録画した番組の情報を表示させたところ。右上に「3倍」のアイコンが見える。また、録画容量が表示されるようになったのも、今回の変更点の1つだ

 早速、いくつかの番組を3倍モードで記録してみたが、DRモードとの画質の違いはほとんど感じられない。よく見ると階調再現性などにおいて若干の差はあるが、ほとんど気にならないレベル。よほど画質にこだわって記録したいという番組でない限り、3倍モードで十分だろう。

予約録画一覧の画面。3倍モードのアイコンが追加されている

予約録画一覧の画面。3倍モードのアイコンが追加されている

 なおtorneのTwitter公式アカウントである「tornev」において、torneの開発に携わった西沢学氏は、「ポイントって言えば、それは全部なんですけど(笑)。でも一番の目玉は、やっぱり3倍モードが追加されたことかな。圧縮の方法を工夫したり、映画とかスポーツとか、ジャンルに応じたアップコンバートやノイズリダクションをすることで、綺麗に録画&再生できるようになってます」と語っており、番組ジャンルに応じて圧縮時のパラメータを調整していることを明かしている。

 また「もっとわかりやすく言うと、例えばアニメはどんな感じですか?」という問いかけに対し、「もちろん綺麗。特にアニメの画質調整は“けいおん!!”で調整してあるから、“けいおん!!”はめちゃめちゃ綺麗に見られるはずです」とも語っている。確かに圧縮が難しいアニメ映像においても、AVC録画による画質低下は自然画と同様にほとんど感じられなかった。これは大きなポイントではないだろうか。

 なお、3倍モードで録画している最中でもゲームをプレイすることが可能。実際にゲームをプレイしながら録画してみたが、ゲームに何ら支障はなく、また録画も問題なく行なわれていた。

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