実用も兼ねた「底上げ」デザイン
新デザインのミッドナイトブルーは、ボトルの形状が、従来の丸みを帯びたボディーからシャープなドイツ的デザインに変わった。インクの容量も、10ml増加して60mlとなった。
一方、モンブランのボトルで伝統的な、底面の中央を底上げしてインクタンクを大小2つのコンパートメントに分離するというデザインは引き継いだ。
このボトル形状は単なるアクセントではなく、実用性も兼ねている。ボトル内のインクを万年筆に充填するには、まずボトルのキャップを外して、万年筆のペン先を小さいほうのコンパートメントの中に突っ込む。そしてもう一方の手の指先でピストンコンバーターを回すなどの操作をすれば、インクが吸い込まれていく。
しかし、ボトルのインク残量がなくなって水位が下がってくると、インクを吸い上げることができなくなってしまう。ここでインクボトルを傾けて、大きなコンパートメントに残った全てのインクを小さなほうに移動させることにより、適度な水位を保つことができる。
インクボトルの「底上げ」は、最後の最後まで貴重なインクを大事にするという知恵の現れなのだ。
現代には「不必要で意味のないデザインもどき」があふれているが、モンブランのボトルインクは、本当に必要な機能は、結果として素晴らしいデザインにたどり着くということを教えてくれるだろう。
今回の衝動買い
アイテム:モンブラン ボトルインク「ミッドナイトブルー」
価格:1890円(銀座・伊東屋にて購入)
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
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