迫力のあるサウンドを堪能
実際にUSB経由でPCとKS-1HQMを接続し、いくつかの音楽を再生したところ、印象的だったのは空間の再現力の高さだ。
ボーカルが2つのスピーカーの中央にしっかり定位し、さらに周囲の楽器が空間に広がりを持たせている。スピーカーのサイズからは考えられないほど、そこに現れる空間は広い。
また細かな音までしっかりと再現されており、たとえばオーバーダビングで録音されたボーカルにおいて、単に歌声の厚みが増しただけでなく、それぞれのトラックの違いも伝わってくる。
音質に癖は感じられず、録音された状態が素直に出力されているという印象だ。重低音を重視した楽曲ではしっかり低音を響かせてくれるし、伸びやかな高音が特徴の女性ボーカルなら澄み切った高音を堪能できる。
次いで、ポータブルオーディオプレーヤーをアナログ経由で接続して再生。大まかな印象に違いはないが、やはり音の透明感がまったく異なり、USB接続のデジタルで音を取り出すメリットが実感できる。
25+25Wとアンプの出力に余裕があるため、音量を引き上げてもしっかりドライブしてくれるのもポイントだ。低音量でも高品位な音を聴かせてくれるが、音量を引き上げれば迫力のあるサウンドを楽しめる。
単に4万9800円という価格だけを見ると、PCオーディオの世界から考えれば高価に思える。ただ、実際にそこから出力される音を聴けば、その価格に十分納得できるはずである。
PCに接続しているアクティブスピーカーをアップグレードしたいという用途はもちろんだが、PCをミニコンポ的に使いたい、という場合でも役に立ってくれるはずだ。
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