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週刊 PC&周辺機器レビュー 第59回

新しくなったVAIO J テレビ機能の進化をチェック

2010年06月18日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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 もともと、ソニーのパソコン「VAIO」のテレビ録画機能は、同業他社のそれと比べても優れた点を持っている。例えば、録画番組の細かい内容や、番組内で紹介された商品・店舗の情報を参照できる「カタログビュー」機能は、番組をより深く楽しむのに便利な機能だ。

 先日発表された2010年夏モデルのVAIOでは、テレビ機能の強化が大きな特徴となっている。AVCによる長時間録画のダブル録画対応のほか、ダイジェスト再生機能の改良、そしてBS/110度CSデジタル放送の書き出し対応など、かゆいところに手が届く改良が目に付く。今回はディスプレー一体型デスクトップ「VAIO J」(VPCJ119FJ/B)を試用し、特にテレビ機能の改良点について見てみたい。

VPCJ119FJ/B

VAIO Jの店頭販売モデル最上位機種「VPCJ119FJ/B」


タッチパネルつき21.5型フルHDの一体型デスクトップ

 まずはVAIO J本体についてチェックしてみよう。21.5型ワイドサイズのディスプレーを中心にした本体は、外周フレームが下に伸びてスタンドになるデザインで、より大型の「VAIO L」と同じデザインとなっている。ディスプレー部の下の空間には、付属のワイヤレスキーボードをしまえるようになっている。本体の奥行きは最小で約185mmとコンパクトだ。

スタンド部分の空洞にはキーボードをしまえる

スタンド部分の空洞にはキーボードをしまえる。未使用時のキーボードの置き場所に気を遣うのは、VAIOの一体型の伝統だろうか

 ディスプレーは光学式のマルチタッチ機能を内蔵している。そのため、ディスプレー面が額縁部分よりもだいぶ奥にある。マルチタッチは2本指での操作に対応しており、Windows 7のタッチ操作が可能となっている。ディスプレー解像度はフルHD解像度対応の1920×1080ドット。映像視聴に適したグレアパネルを採用している。なお、3Dステレオ映像表示には対応しない。

ディスプレー面と額縁の間

ディスプレー面と額縁の間には、光学式センサーがあるため大きめの空きがある

 本体上部右側には、電源ボタンやサポート窓口の情報などを提供する機能「VAIO Care」を呼び出す「ASSIST」ボタンと並んで、ディスプレーの表示を消す「DISPLAY OFF」ボタンがある。パソコン本体をスリープ状態にすると、パソコン内のメディアを別のパソコンやDLNAクライアントなどと共有する機能が使えなくなる。つまり「スリープにはしたくないが、操作はしないので画面を消したい」という場合に、ワンボタンで簡単に画面だけを消せるわけだ。パソコンをメディアサーバー的に使う人には、地味に便利なボタンである。

3つ並んだ上部ボタンの中央が「DISPLAY OFF」ボタン

3つ並んだ上部ボタンの中央が「DISPLAY OFF」ボタン。画面だけをパッと消せるので意外に便利かも

 CPUには本来モバイル向けのCore i5-450M(2.40GHz)を採用している。独立GPUは持たず、CPU内蔵グラフィックス(Intel HD Graphics)を使用する。BD再生は十分こなせるし、グラフィックス負荷の軽いゲームは楽に動かせるパワーを持つ。ただし、ヘビーな3Dグラフィックス能力を要求するゲームには向かない。

 本体左側面には、トレイ式の記録型BDドライブを内蔵。BD再生ソフトには「WinDVD BD」をプレインストールしている。メモリーは標準で4GBを内蔵(最大8GB)。OSはWindows 7 Home Premiumの64bit版を搭載する。

本体左右側面

本体左右側面。左側面はインターフェース類が集中している。上からメモリースティックデュオスロット、SDメモリーカードスロット、i.LINK、USB×2、ヘッドホン出力、マイク入力。右側面はBDドライブとB-CASカードスロットだけとシンプル

本体背面

本体背面。写真右側にアンテナ入力×2、USB×2、有線LAN端子。背面のUSBは抜き差ししないもの用だろう

 上記は店頭販売モデルのVPCJ119FJ/Bのスペックで、それほどハイスペックというほどでもない。だが、CTO方式で販売される「VAIO OWNER MADEモデル」(VOMモデル)では、CPUにクアッドコアのCore i7-640Mを選んだり、独立GPUのGeForce 310M(512MBメモリー)の内蔵も選べるなど、高性能な構成も可能となっている。店頭販売モデルの性能には満足できない人は、VOMモデルを検討してみるとよいだろう。

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