画面はシンプルだが操作は簡単
使いやすさを高める機能も満載
本機を使うにあたっては、まず機器の接続と自動音場補正機能の「YPAO」(ヤマハ・パラメトリック・ルーム・アコースティック・オプティマイザー)で初期設定を済ませる。
YPAOは付属の測定用マイクを視聴位置に置いて測定と補正を行なうもので、方法自体は他社の自動音場補正機能と変わらない。メリットは測定のための時間が数分程度と比較的短く、測定中にあれこれと操作を促されることもなく、すべてAVアンプまかせにしておける手軽さだ。
これで基本的な設定は完了なのだが、「Setup Menu」でさらに細かい設定も行なえる。例えば「Speaker Setup」では、接続したスピーカーの数やサイズ、距離やレベルといった基本設定を行なえる。YPAOでの測定後は、測定したデータが登録されているのでその数値を元に微調整をするといった使い方もできる。
距離設定やレベル設定は、マイクを使って機械的に測定した方が正確なのだが、経験上実際に耳で聴くと音量にレベル差を感じることがあるので、基本的には測定後に必ず聴感で確認してレベル差を微調整することにしている。距離設定は、距離を変更することで残響やディレイの量が増減するので、サラウンド再生時の空間の広さを好みに合わせて調整できる。
これらの調整はかなりマニアックなので、基本的にはYPAOまかせで問題ない。ただし、こうした調整を追い込むと驚くほどサラウンドの効果やサウンド自体の聴こえ方が変わるので面白い。本機は実売で約5万円ほどだが、音質的に不満だからといって1ランク上の8万円台のものに買い換えるくらいなら、設定を追い込んだ方が音は良くなる。
この手の測定や調整はついつい真面目に考えてしまいがちだが、ホームシアターでは正確さよりも自分が楽しめる音にすることが重要なので、大胆に数値を変更して音場の違いを聴き比べてみるといい。めちゃくちゃな状態になってしまったら、測定をやり直せばいいのだ。
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