SSDの機敏な反応が作業を快適にする?
両機種の性能を比較するため、「CrystalMark 2004R3」でベンチマークを実施した。結果は、総合スコアのMark値が「74368」。CPU性能を表すALU値(整数演算速度)は「18896」で、FPU値(浮動小数点演算速度)は「18151」となった。
総合スコアがCF-R9を上回った原因は、SSD搭載によりストレージ性能を表すHDD値が「15940」を記録したところが大きい。
ストップウォッチで起動時間を計測してみたところ、電源ボタンを押してから、常駐アプリケーションなどの起動によるHDDアクセスランプが消えるまでが33秒となった。CF-R9より起動時間は14秒ほど早く、ようこそ画面が一瞬しか表示されないのは心地いい。
とはいえ、文書作成といった、いわゆる一般的なビジネス用途ではHDDの速度に不満を感じることは少ない。あくまでも、作業したい時にすぐにPCが起動する、HDDよりは遥かに壊れにくいので安心して持ち運べる、といった面がSSDのメリットになる。
ベンチマーク中、ひとつ気になったのはファンの音だ。高付加時と通常時でそれほど変化はない。しかし、ファンが小さいためか静かなオフィスでは高周波音の「キーン」という音が若干気になる。SSDは静音性にも貢献するので、これはぜひ改善してほしいポイントだ。
ちなみに、搭載しているSSDをデバイスマネージャーで確認したところ、東芝製の「THNSNB062GMSJ」だと判明。SSDへの変更はプラス2万3000円となるため、どの程度の性能があるのか「CrystalDiskMark 3.0」にてストレージの速度も計測してみた。
結果は上の図のとおり。データ記録方式にMLCを採用しているミドルレンジクラスのSSDとしては少し物足りないが平均的な数値だ。
さて、モバイルPCには重要となるバッテリー駆動時間にも迫ってみたい。今回は標準で付属するリチウムイオン(M)バッテリーと、オプションのリチウムイオン(L)バッテリーの両方で計測してみた。
計測ソフトには「BBench」を使用し、キーストローク出力とWeb巡回を有効にしている。PC側は、NEC独自の電源管理ユーティリティーで「標準」に設定して輝度は80%程度、無線LANはONの状態だ。
結果は、リチウムイオン(M)バッテリーが3時間43分57秒、リチウムイオン(L)バッテリーが6時間16分35秒となった。標準バッテリーではCF-R9より短い結果となった。
なお、両バッテリーは、内容量と重量こそ違えどサイズは同じだ。モバイル時の作業が多いなら、90gほど重くなるがプラス4000円でリチウムイオン(L)バッテリーに変更することもできる。
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