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週刊 PC&周辺機器レビュー第57回

ポータブルWi-Fiはモバイルルーターの決定版になるか

2010年06月04日 18時30分更新

文● 池田圭一

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機能やサイズは合格 問題はコストか

 本格的なルーターとしても運用できる高度な能力を持ち、それでいてポケットに忍ばせておける大きさ。さらにクレードルを用意するなど、使い勝手も良好だ。家庭やオフィス、出張先や移動中など、あらゆるネットワーク接続シーンで活躍できる汎用性もある。

自動ダウンロード機能設定

WANに接続できない場所(電車内など)でも、自動ダウンロード機能を使って保存したコンテンツにはアクセスできる

自動アップロード設定

無線LAN搭載デジカメやEye-Fiにも対応。撮影後、microSDに転送した写真などを、写真サイトに自動アップロードできる

 あえて問題点を挙げるとすれば、価格設定であろうか? WAN側を有線、LAN側を無線LAN(11a/b/g)とした通常の無線LANルーターが1万円前後で購入できることを考えると、FOMAインターフェースを搭載し、無線LANチップも2つ積んでいるとはいえ、3万7000円という価格は少々高い。

 NTTドコモでは、今回の機器やデータ通信専用機器向けに「定額データプラン」の新規加入者限定で上限額を1年間割り引くキャンペーンを実施している(9月30日まで)。このプランを使うと、月額料金の上限が4410円まで下がる(関連記事)。

 ポータブルWi-Fiでは、SIMカードがセットされている限りは常時FOMA回線に接続し、接続回線切り替え最適化のために、数10秒おきにデータ通信している。その分はパケット通信として換算されるため、すぐにパケット上限に達することが考えられる。定額データプランで加入しても、単純計算で1年目は年間約5万3000円、2年目以降は約7万2000円の通信料がかかることになる。

 全国をほぼ隈なく覆っているFOMA/FOMAハイスピード回線を利用して、いつでも、どこでもインターネットにブロードバンド接続できるというメリットを享受するためのコスト、としてもやや高額だ。現状がSIMロック端末ということを考えると、本体価格はもう少し抑えてほしかった。

ポータブルWi-Fiの主な仕様
無線LAN(LAN側) IEEE802.11b/g、2.4GHz帯
接続端末数 6台まで
セキュリティー WPA2-PSK、WPA-PSK、WEP(64/128bit)など
無線LAN(WAN側) IEEE802.11a/b/g、2.4/5GHz帯
3Gモデム部 3GPP、W-CDMA、HSUPA/HSDPA
データ転送速度 HSDPA(下り)最大7.2Mbps、HSUPA(上り)最大5.7Mbps、W-CDMA最大384kbps
クレードル側有線LAN 10/100BASE-TX
3Gモデム部 3GPP、W-CDMA、HSUPA/HSDPA
サイズ 幅95×奥行き64.4×高さ17.4mm
質量 約105g
バッテリー駆動時間 通信時 6時間、スタンバイ時 30時間
価格 3万7000円

筆者紹介─池田圭一

月刊アスキー、Super ASCIIの編集を経てフリーの編集・ライターに。パソコン・ネットワーク・デジタルカメラなど雑誌・Web媒体への企画提供・執筆を行なう一方、天文や生物など科学分野の取材記事も手がける。理科好き大人向け雑誌「RikaTan」編集委員。デジイチ散歩で空と月と猫を撮る日常。近著は「失敗の科学」(技術評論社)、「光る生き物」(技術評論社)、「これだけは知っておきたい生きるための科学常識」(東京書籍)、「科学実験キット&グッズ大研究」(東京書籍)、「やっぱり安心水道水」(水道産業新聞社)など。


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