付属のACアダプターの出力プラグはミニUSBとなっており、本体もしくはクレードルに接続して使うことができる。なお、今回は試用品のため付属しなかったが、製品ではパソコン接続用のUSBケーブルも付属し、パソコンのUSBポートからの充電も可能だ。
背面のフタを開けると専用バッテリーが見える。バッテリー駆動時間は、フル充電で3G通信時に6時間、スタンバイ時で30時間という。日常的な業務であれば、カバンの中に入れっぱなしでも1日中は使えることになる。
バッテリーの上には、SIMカードスロットとmicroSDカードスロットがある。microSDカードを装着すれば、本機のみでのPodcast受信やウェブサイト巡回の自動ダウンロード、PicasaやFlickrへの自動アップロードも可能である。
回線切り替えを意識させない自動接続機能
ポータブルWi-FiのWAN側の接続速度は、次のようになっている。
- 3G FOMA HIGHSPEED
- 下り最大7.2Mbps、上り最大5.7Mbps
- ハイスピードエリア外 上り下りとも最大384kbps
- 無線LAN接続
- IEEE802.11a/g 最大54Mbps(5GHz/2.4GHz帯)
- IEEE802.11b 最大11Mbps(2.4GHz帯)
- クレードル経由の有線LAN
- 最大100Mbps
一方、LAN側は2.4GHz帯の無線LAN(IEEE802.11b/g)となり、最大54Mbpsでつながる。LAN側に接続できる機器は、同時に6台までとなっている。また、クレードルのLANポートの切り替えスイッチをLAN側にすると、同インターフェースをLAN側機器の接続に使うこともできる(この場合、3Gあるいは無線LANがWAN側になる)。
電源を入れてモバイルノートから使ってみた。内部のファームウェアが起動して接続可能になるまでに12秒ほどを要したが、インジケータランプの点灯とともにWindowsから無線LANで接続できるようになり、FOMAカードを経由してインターネットアクセスが可能になった(3G~無線LAN接続)。
このときのインジケータランプの色は青。FOMA HIGHSPEED対応エリア内ではあるのだが、残念ながら自宅室内からのアクセスでは、実効データ転送速度は320kbps前後(下り)であった。電波状況によって通常の3G・FOMA回線でのアクセスとなったのだろう。その後、屋外での接続も試したものの、近隣ではHIGHSPEEDでの接続を体験することはできなかった。
次に、ポータブルWi-Fiで自宅の無線LAN環境につながるように設定してみる。設定完了後、ポータブルWi-Fiの再起動を待つと、数秒後にインジケータランプが青から緑に変わり、無線LAN~無線LANでアクセスできるようになった。このときの実効データ転送は約2.5Mbps(下り)、自宅の無線LANにモバイルノートを接続した状態とほとんど同じであった(筆者宅はADSL回線で、局との距離があるためリンク速度は3Mbps程度である)。なお、SSIDなどの接続プロファイルの複数保存が可能だ。
さらに、インターネット接続状態を保ったまま自宅内無線LANルーターの電源を落とすと、30秒ほどしてインジケータランプが青に戻り、FOMA回線でのアクセスに切り替わった。ポータブルWi-Fiでは、無線LAN経由で通信(データ転送)をしている場合でもFOMA回線側の接続を保っているが、数10秒ごとに回線接続速度を比較して最も高速な回線を選んでいるようだ。
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