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長~く使える極上のPCケース2010 第5回

長~く使える極上のPCケース2010【その他オススメ編】

2010年06月04日 20時00分更新

文● 石井 英男

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5インチベイや拡張スロットはツールフリー仕様

 PC-A77FBのサイズは、22(W)×59(D)×57.2(H)cmで、重量は約9.2kgだ。ATX規格よりも大きな、Extended ATX規格やSSI CEB/EEB規格のマザーボードにも対応する。フルタワーケースとしては軽いほうだ。オールアルミ設計で、内部のシャーシもアルミでできているためだろう。カバーはブラックで塗装されているが、内部のシャーシは塗装されていない。

 冷却性能にもこだわっており、フロントファンとして12cmファンを3基、リアファンとして12cmファンを1基搭載するほか、天面にも14cmファンを2基搭載。合計6基ものファンを搭載する。フロントファンと天面ファンは、羽根が透明で青色LEDが内蔵されており、電源を入れると美しく点灯する。

 拡張ベイの自由度も高い。全段が5インチベイとなっているが、そこに3.5インチHDD専用ケージが3つ装着されている。HDD専用ケージは、1つあたり3台の3.5インチHDDを装着できるようになっており、合計で9台のHDDを搭載できる。HDD専用ケージを取り外せば、その分利用できる5インチベイが増える。5インチベイの上段3つ分は、ツールフリー仕様になっており、ドライバーなどの工具を使わずにドライブの着脱が可能だ。また、HDD専用ケージにHDDを固定する際に、付属のゴムブッシュと専用ネジを使うようになっており、HDDの振動がケースに伝わることを防げる。

天面には14cmファンが2基搭載されている。羽根は透明で、青色LEDが内蔵されている。回転数1000rpmの静音仕様だ。また、マザーボードベースのCPUソケット部分は、四角く切り抜かれており、バックプレート交換型タイプのCPUクーラーもマザーボードを装着したまま、交換や取り付けが可能だ

拡張ベイは、全段5インチベイとなっているが、そこに3.5インチHDD専用ケージが3つ装着されており、標準では5インチベイ×3、3.5インチシャドウベイ×9という構成になっている。ケージのフロントパネル裏側には、それぞれ1基ずつ青色LED内蔵12cmファン(1200rpm)が装着されており、フロントファンは合計3基となる。ケージは着脱が可能であり、ケージをすべて取り外せば、5インチベイ×12として利用できる

5インチベイの上段3つ分は、工具を使わずにドライブの着脱が可能なツールフリー仕様になっている

HDD専用ケージは、ローレットスクリューで固定されており、引き出せるようになっている

HDDの固定は、付属のゴムブッシュと専用ネジを利用する。ゴムブッシュにより、HDDの振動がケースに伝わることを防げる

ゴムブッシュ付きネジをHDDに取り付け、そのままHDD専用ケージに差し込む

付属のゴムブッシュやネジ類。整理用のケースも付属するのが嬉しい

 電源ユニットは、最下部に配置されるようになっており、移動などの際に電源ユニットが外れることを防ぐために、上から抑える金具が用意されている。さらに、電源ユニットからのケーブルを整理するためのケーブルクランプも付属しており、ケーブルをきれいにまとめておける。拡張スロットは7つで、フタはツールフリー仕様になっており、工具を使わずに着脱できるので便利だ。

電源ユニットは最下部に配置される。ケース中央部にある補強用のステーは工具を使わずに着脱が可能だ

電源ユニットを装着したところ

電源ユニットが外れることを防ぐために、電源ユニットを上から抑える金具が用意されている

電源ユニットからのケーブルを整理するためのケーブルクランプが付属している。ケーブルクランプを使うことで、ケース内部がすっきりする

底面の電源ユニットファン部分には、エアホールと取り外し可能なエアフィルターが用意されている。また、四隅には大型インシュレーターが装着されている

拡張スロットは7つあり、フタは工具を使わずに着脱できる

SSI CEB/EEB規格のサーバー向けマザーボードを装着する際は、このマウンティングブラケットをマザーボードベースに装着してから取り付ける

 PC-A77FBは、奥行きも長いフルタワーケースなので、内部の空間には余裕がある。最大長さ36.5cmまでの拡張カードを装着できるとされているが、実際に長さ約31cmのRadeon HD 5970を装着してみたところ、3.5インチシャドウベイとのクリアランスは十分にあり、HDDと干渉することはなかった。また、中央のステーには拡張カードを固定するためのホルダーを取り付けられるようになっている。ハイエンドビデオカードのようにカードがカバーで覆われているものは、ホルダーでの固定はできないが、通常の拡張カードならホルダーで基板を抑えられるので、拡張カードの抜けを防げる。

マザーボードと長さ約31cmのRadeon HD 5970を装着したところ。Extended ATXマザーにも対応したフルタワーケースなので、内部の空間は広く余裕がある

一般的なビデオカードでは最長クラスのRadeon HD 5970を装着しても、3.5インチシャドウベイとのクリアランスは十分ある

中央のステーに、拡張カードを固定するためのホルダーを取り付けられる

1スロットタイプの通常の拡張カードなら、ホルダーでしっかりと固定できる

 PC-A77FBは、冷却性能と拡張性に優れたケースであり、高性能なCPUやGPUを搭載したハイエンドマシンはもちろん、サーバー用マザーボードにも対応しているので、サーバーマシンを組みたいという人にも向いている。

(次ページへ続く)

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