2.最強の読書マシンに変えたい
iPadは、電子書籍端末としても注目を集めている。その背景には、アップル自身が「iBooks」を用意していたり、本を読むのにほどよいサイズだったりという理由があるだろう。
実際、iPadの日本発売直後には、電子書籍関連の発表が相次いだ。ソフトバンクが雑誌の特集やニュースを月額450円で読める「ビューン」を開始し、アクセス集中でサービスが一時中断するぐらいに高い注目を集めた(週アスプラスの記事)。またYahoo!コミックは、コミックを読める「無料マガジン」のiPadアプリを近日公開すると発表している。日本電子書籍出版協会からも「電子文庫パブリ」のiPhoneアプリが登場済みだ。
電子書籍は買うだけでなく、すでに所有している雑誌や書籍をスキャンしてデジタル化してもいい。そうしたデジタルデータを持っている人からすれば、iPadはピンポイントで便利な製品だろう。
PDF化の手順などは過去の記事で紹介しているので、ここではiPadの電子書籍サービスにはどんなタイプがあるのか、どんなコンテンツが読めるのかをチェックしてみた。
電子書籍を入手しよう
電子書籍の入手は、App Storeが中心となっている。既存のパソコンで閲覧するためのサービスもApp Storeに参入しているケースが多いので、基本的にApp Storeから探すといいだろう。現状では4つの販売方式が主流となっている。
1:単発系
ほかのアプリと同様に、1冊1アプリという形式。App Storeを見てみると、写真集はこの形式を取っていることが多い。雑誌では「TIME Magazine」や「WIRED」、凝った電子書籍では「元素図鑑」もこの形式だ。また「emes -えむえす-」のような同人誌電子化サービスの場合も、タイトルごとに単発で配信されている。
2:ビューワー&アドオン系
ビューワーをダウンロードして、そこからアプリ内でコンテンツを購入するというもの。決済にはiTunes IDを使うので、わざわざ続きをApp Storeで探す必要もないし、ホーム画面にもアイコンが無駄に増えない。
筆頭は「iBooks」だが日本語の書籍はまだない模様。「MacUser」や「マガストア」、まだiPhoneのみの対応だが「Tokyo Kawaii Magazine」もある。新聞では「産経新聞HD」も参入し、今後、主流の販売方法になりそうな気配だ。
青空文庫などの著作権切れの書籍が読めるアプリもこの系統が多く、例えば「i文庫HD」で読むことができる。青空文庫に該当するなら無料で読めるし、さらに自分でスキャンしたPDFを読むビューワーとしても優秀だ。
3.外部ストア系
ビューワー&アドオン系のようにiTunes IDによる決済ではなく、その配布元サイトで再度登録して購入するというもの。「Renta!」「D21 Viewer」「電子書籍・コミックリーダー ebiReader」「理想書店」などが該当する。iPad単位では面倒以外の何者でもないが、iPad以外のパソコンなどでも閲覧可能というメリットがある。
4.プレビュー系
国内のサービスでは楽天BOOKSの「雑誌チラよみ」。その名の通りで、雑誌の特集の一部をいくつか見られる。決済は外部サイトとなり、デジタルではなく本そのものが届くというアンテナショップ的なサービスだ。現在は雑誌中心となっているが、紙で見たい高級な画集や写真集などの展開が予想される。
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