このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

COMPUTEX TAIPEI 2010レポート 第10回

Moorestown搭載スマートフォンをインテルが披露

2010年06月03日 13時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 また、Atom Z600はGPUとして、PowerVR系列の「Intel GMA 600」を内蔵している。デモ機では携帯端末向けの3Dグラフィックスベンチマークソフト「3DMark Mobile ES2.0」(3D MM)を動作させていたほか、講演ではパソコン用のMMORPG「World of Warcraft」やFPS「Quake III Arena」を動作させて見せた。

競合と比較したMoorestownのグラフィックス性能

3Dグラフィックスやビデオ再生も同様に強力。3D MMは倍以上で、1080p/MPEG-4 High Profile動画を30fpsでデコードできるのはMoorestownだけという

Virtaで3Dグラフィックスベンチマークを動作させている様子。もちろんコンテンツによるが、意外にも軽快に動作しているという印象で、グラフィックス性能がウリのTegra 2にも対抗できそうだ

Virtaで「World of Warcraft」を動かすというデモ

Virtaで「World of Warcraft」を動かすというデモ。ただし、実際にはかなり表示は遅く、あくまで「動きますよ」というレベル。一方Quake III Arenaでは、90fps近い表示性能を発揮していた

 処理性能の高さがうりのApple A4プロセッサー(iPadのCPU)や、NVIDIA Tegraに対抗するには十分な能力を持っていると言えよう。

MoorestownとMenlowの消費電力比較

Moorestownと、前世代のMenlow(Atom Z500シリーズのプラットフォーム)との、シチュエーション別消費電力比較

 スマートフォンに使うとなれば、バッテリー駆動時間も非常に重要だ。iPhone 3GSはスマートフォンとしてもバッテリー駆動時間が長い方ではないが、Moorestownは高い性能を誇りながら、「スタンバイ状態で10日間」のバッテリー駆動時間を目指している。既存のAtom Z500をベースとしたプラットフォーム(Menlow)と比較すると、10倍にもなるという。もちろん、音楽再生や連続通話時のバッテリー駆動時間も長い。

 また、特に新しい情報はなかったものの、インテルはMoorestownに続き、32nmプロセスを使用してCPUとチップセットを一体化した、より小型で低消費電力なプラットフォーム「Medfield」も計画している。チャンドラシーカー氏は「ゲームはまだ終わっていない」と宣言し、今後のAtomによる巻き返しを誓う。その宣言に違わない、優れたスマートフォンの登場を期待したい。

OpenPeak社のタブレット型端末「OpenTablet 7」

デモ会場ではVirta以外にもMoorestown搭載端末が出展されていた。こちらはOpenPeak社のタブレット型端末「OpenTablet 7」。1.9GHzのAtom Z600シリーズを搭載し、OSはMobiln 2.1

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン