「iPad、日本人で一番○○」ホルダーのお二方
── 山脇さんは、米国での発売時、行列に並んでiPadを購入して、ASCII.jpにも原稿を書いていただきましたよね。
山脇 ええ。実は僕は初めてiPadを買って手にした日本人なんですよ。
── 一番だったんですか?
山脇 iPadの発売開始は9時だったんですが、米国は広いので西海岸より東海岸のほうが売り出すのが少し早かった。僕は以前、ニューヨークに10年くらい住んでいたことがあったので東海岸に行き、さらに行列に巻き込まれないようにニュージャージーの奥のApple Storeで予約したんですよね。
当日、Apple Storeがオープンしたときに、行列の先頭から50人がお店の中に通されたんだけど、その中に僕も入っていた。で、9時10分ぐらいにはもうレジを通ってiPadを手にしていたから、日本人で一番でしょ。
── それは知らなかった。スゴい。
山脇 ついでに、実はあまり言ってないんだけど、日本で一番最初にiPadを盗まれたのも僕のはずです(笑)。友達に貸してたら、カバンを置き忘れて取られてしまった。
── うわー。それは御愁傷様です……。松村さんも山脇さんが買ってきたiPadを当初から使っているんですよね?
松村 そうですね。それもiPadを買ったあとに、メインのパソコンであるMacBook Airが壊れてしまったので、そのあと1週間、プレゼン資料作りや原稿の執筆などを仕方なくiPadだけでカバーすることになってしまったんです。
── じゃあ、松村さんは「iPadのみで1週間暮らした日本人」の草分けってことですね(笑)。お二人に聞きたかったのが、私みたいな人種ですと、iPhoneもパソコンも持ち歩いていることが多いので、その中間のiPadって何に使えばいいのかよく分からないんです。例えば、iPadでパソコンのように長文を書くって面倒そうですが、仮想キーボードを使っていたんですか?
松村 そうです。Bluetoothキーボードを持ち運ぶの嫌だなあと思って(笑)。もう慣れたので、仮想キーボードのストレスってのはほとんどないですね。
山脇 やっぱり「習うより慣れろ」ですよね、まさに。
── 私は逆に今、ストレスフルな感じです(笑)。ハードのキーボードで文章を入力する際、キーの上に指を何となく置くクセがあるんですよ。それがマルチタッチのiPadで指を置くと認識されてしまうので、指を浮かせながら入力する必要がある。この違いは大きいなぁ。
松村 そうかもしれませんが、僕はタッチタイプが苦手な人ほど、意外とiPadのキーボードを打てるんじゃないかなとも思っています。というのも、キーボードを見ないで打つ人は、当たり前ですけど、これから打つキーをいちいち確認しないですよね。
でも、キーボードが苦手な人って、キーを見て、それがきちんと入力されたか画面を見て……の繰り返しになってしまう。画面にキーが出るiPadなら、その視線移動がパソコンよりも短くて済むので、むしろ快適に打てるかもしれないっていう。
── おおっ。その見方はなかった。
山脇 選択肢があるのもいいところだと思いますよ。携帯電話も、iPhoneも、コンピューターも、「どっちか」ってないけど、iPadってのは仮想キーボードを使ってもいいし、Bluetoothキーボードを選んでもいい。使いやすい方を選べばいい。

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