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いよいよ発売!! iPad総力特集 第3回

予約はしませんでした

銀座の行列は任せろー!! iPadを買うまでの14時間半

2010年05月29日 17時00分更新

文● 倉田吉昭

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始発から再び加熱する行列

 行列は始発が到着する4時台から再び列に加わる人が増え始めて、6時過ぎには300名を軽く超える。7時ごろ予約者と非予約者で列を分ける作業がスタート。非予約者の列も2列縦隊に圧縮され、非予約組に希望モデルを確認する旨が言い渡された。後ろを振り返ると、400人ほどいるだろうか。

6時の時点で、行列の最後尾は2ブロック先まで達していた。手前に見えるのはiPadのコスプレをしていた人。予約していたようで、筆者よりも先に入手できたようだ

7時半ごろ、アップルから飲み物(ミネラルウォーター)の差し入れあり

 8時の開店時にはとうとう銀座1丁目まで到達し、1000人を超える大行列となった(アップルの発表では1200人)。

 ちなみに今年のLucky Bagでも1000人近い行列となった。明らかに販売数以上の人が集まっていて、最後尾は元より半ばの人も買えなかったのに、列を解散させなかった……というのは記憶に新しいところ。また同じ惨劇が繰り返されなければいいのだが。

 筆者のところには、オープンの8時を過ぎてからようやく希望モデルの確認が来た。この時点で3G+Wi-Fiの16GBなど、人気のあるモデルによっては早々に「品切れ」になってしまったようだ。筆者はiPad全体で見ればWi-Fiモデルの方が売れ筋になるのではないかと見ていたが、Apple Storeに並んだ人たちの大半は3Gモデルを購入していった模様だ。

 よく考えれば、Wi-FiでよければオンラインのApple Storeで購入して、届くのを待てば済む話。わざわざ店頭に来るのだから、店頭でしか買えない3Gモデルに人気が集中するのは当然ということだろう。

確認用の端末はもちろんiPhone。専用のサービスで、希望のモデルをタップすると在庫があるかどうかが分かる仕組みだ。ただしここで希望モデルが確定するわけではなく、ただの目安だった模様

前日から並んでも14時間待ち!

 行列は予約組を優先して処理するため、非予約組のほうはなかなか進まない。4フロアあるApple Storeのうち、シアターのある3階以外のすべてを使ってレジ処理や登録処理を行なっているようなのだが、いかんせん3Gモデルでは登録に一人15分以上かかっているという。窓口が10個あっても、1時間で40人しか処理できない計算だ。

 これはどこのショップでも同じだろうとはいえ、実際に待つ身としては辛い。結局、店内に入れたのは、オープンから3時間半経過した11時半過ぎだった。予約組は2階、非予約組は4階に通される。ここまで、並び始めてから実に12時間以上が経過していた。

日差しが強くなってきたので、アップルから日傘の提供が始まる。かなり暑くなってきたので助かります

 ところが、店内に入っても、また長い列が待っている。3Gモデルはソフトバンクとの契約が必要なので、契約処理に行列。契約が終わると、今度はレジ待ちの行列。さらにレジ処理が終わったら、iPadのアクティベーション処理が必要、という3段構えだ。

 予約組と非予約組でスレッドを分け、さらにそれぞれの段階では窓口が複数ある「マルチコア」なのだが、送りつけられるデータが膨大すぎてまったく処理が追いついていない。Mac OS Xで言えば、レインボーカーソルが回りまくりという状態だ。

手前がアクティベーションカウンターで、3台体制。窓際のテーブルは契約窓口で10人くらいが一斉に処理できる。テーブル前の行列がレジ待ちで、こちらも3台体制。完全にオーバーフローしている

 ちなみにアクティベーションは、販売店で行なわずに、自宅のiTunesに接続してもできるとのこと。ただし、事前にiPadにマイクロSIMを差してから実行しないと、リカバリーモードにして戻さない限りマイクロSIMを受け付けなくなってしまう仕様だという。何となくここにSIMロック(というかドコモ回線ロック)の仕掛けがあるのではないかと思うのは筆者だけだろうか?

 結局、店内でも約2時間並んで、ようやく全ての行程が完了。合計14時間半ほどかかった。店外に出ると、まだまだ行列は途切れそうにない。なるべく多くの人が早く希望のiPadを入手できることを祈りながら帰途に就いた。

 なお、Apple Store銀座やソフトバンク表参道店といった主要店舗以外では、予約していなくても案外行列は短く、スムーズに購入できたという報告が散見された(週アスプラスの購入レポート、Apple Store予約組新宿の家電量販店)。

 旗艦店に並ぶのはあくまでお祭りで、本当に購入したいならちょっと中心から外れた「穴場」を探し当てるのが近道ということだろう。次回、iPhone 4G(?)などで並びたい方は参考にしてほしい。もちろん筆者は予約などに頼らず、また並ぶつもりだ。


ウェブサイトに載ってないiPad契約の妙な話

 ところで、筆者が手に入れたのは3G+Wi-Fiの16GBモデルで、このモデルを買う人はソフトバンクと契約する必要がある。料金はソフトバンクのウェブサイトにある通りなのだが、最初の月に限り契約事務手数料として2830円かかることに注意しよう。

 例えば、iPad専用の「データ定額プラン」の場合、最初の月は[(4410-1500円)÷使用日数]+ウェブ使用料315円+事務手数料2830円──というのが支払金額だ。

 また、契約時にメールアドレス「@i.softbank.jp」がもらえるが、Apple Storeスタッフの説明によると、これが使えるのはなぜか2年だけで、その後は消えてしまうのだという。契約を更新したらどうなるのかなど詳細は不明だが、なぜ2年しか使えないアドレスを提供するのか、正直理解に苦しむところだ。このあたりはウェブサイトできちんと説明しておいてほしい。


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