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狙うはプロ級!? ニコン「D300S」で撮影スキルを鍛え直す 第6回

シャッタースピードを極めて写真に動きの演出を!

2010年05月27日 12時00分更新

文● 小林 伸

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「ブラケッティング撮影」で後からイメージに合う写真を選ぶ

 オートで撮影している場合、露出補正でより自分のイメージに近づけるという話は以前にもしたが、撮影時にあらかじめ明るさを前後しておいて、後からイメージに合うものを選ぶという方法もある。

レンズマウンド横にある「Fn」(ファンクション)ボタンを押しながらメインコマンドダイヤルを右に回すとブラケッティングの設定になる

レンズマウンド横にある「Fn」(ファンクション)ボタンを押しながらメインコマンドダイヤルを右に回すとブラケッティングの設定になる

液晶表示にある「3F」とは3枚撮影。「0.3」は±0.3補正という意味である

液晶表示にある「3F」とは3枚撮影。「0.3」は±0.3補正という意味である

表示パネルのインジケーターには「BKT」のブラケッティングが設定されていることを現すアイコンが表示される

表示パネルのインジケーターには「BKT」のブラケッティングが設定されていることを現すアイコンが表示される

 「ブラケッティング撮影」という機能で、呼び出す方法はレンズマウント横にある「Fn」(ファンクションボタン)を押しながらメインコマンドダイヤルを操作する。右にワンクリック回すことで3枚(補正なし/-0.3補正/+0.3補正)。さらに回していくと最大で9枚(補正なし/最大-1.3補正/最大+1.3補正で0.3刻みずつ)まで露出を前後させて撮影することができる。

メインコマンドダイヤルをさらに右へ回すことで「5F」「7F」「9F」とブラケッティング撮影の枚数が増えていく

メインコマンドダイヤルを逆に左へ回していくとワンクリックずつ「-2F 0.3」(補正なし/-0.3補正で2枚)、「+2F 0.3」(補正なし/+0.3補正で2枚)、「-3F 0.3」(補正なし/-0.3補正/-0.7補正で3枚)、「+3F 0.3」(補正なし/+0.3補正/+0.7補正で3枚)と切り替わっていく

デフォルトでは撮影順序が左の画像のように補正なし/-補正/+補正の順番だが、「-→+」の設定にすることで-補正/補正なし/+補正の順序で撮影することができる。この設定にしておくと画像ビューワーや背面モニターで画像確認する時などに見やすいかもしれない

 この機能は1回のシャッターで複数枚の露出を変えた画像を生成するのではなく、実際に複数回シャッターを押すごとに少しずつ露出を変更して撮影するもので、「露出をバラす」とも呼ばれる。

補正値の刻み方は「Fn」ボタンを押しながらサブコマンドダイヤルで設定する。0.3刻みで1.0までの設定ができる

 デフォルトでは露出の刻み方は0.3ずつだが、「Fn」ボタンを押しながらサブコマンドダイヤルを操作することでこの刻み方を0.3/0.7/1.0と変更することができる。このため、最大9枚のブラケットの設定にした時、適正と前後±4の露出の違う撮影ができることになる。

 通常はこんなに幅を持たせて撮影することはないだろうが、±0.3の範囲であれば普段から設定しておいてもいいかもしれない。このブラケットの機能に露出補正を重ねてかけることもできる。適正のポイントを露出補正をかけることでずらしておき、さらに自分のイメージに近い一枚を得ることができるようになる。

「AEブラケッティング」のほかに「WBブラケッティング」や「ADLブラケッティング」も選択できる。ただし複数のブラケッティング機能を同時に選択して使用することはできない

WBブラケッティングの設定した時、WBをアンバー(A)とブルー(B)にブラケッティング撮影することができる。写真はメインコマンドダイヤルを左に回した場合の表示パネル。AEブラケッティング同様、右に回せば(A)(B)の両方向へ補正し、左に回すと(A)または(B)方向のみの補正というように、補正のされ方は統一されている

ADLブラケッティングの場合は、メインコマンドダイヤルは右に操作したときにしか現れない。段階的に5枚まで「しない」→「弱め」→「標準」→「強め」→「より強め」のブラケッティング撮影ができる

 D300Sの場合、オートブラケッティングの機能はAEだけには留まらず、「WB」(ホワイトバランス)ブラケッティング、「ADL」(アクティブD-ライティング)ブラケッティングなどがある。撮影状況で何を重視して調整したいのか考えて選択しよう。


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