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いよいよ発売!! iPad総力特集 第1回

iPadを買う! その前に知っておきたい「10の疑問」

2010年05月27日 12時00分更新

文● 林 佑樹

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5.アプリの使い勝手はどう?

 iPhoneで購入したアプリはそのまま利用可能だ。すでに「Fastfinga」などiPhone/iPad両対応のアプリが登場しており、再購入が必要ないケースもある。例えiPad非対応のiPhoneアプリであっても、2倍に拡大表示が可能なので、見て楽しむ系のものはそのままでも十分といったところ。

App StoreはiTunesに近くなった印象だ。見た目は変わったが、カテゴリーやおすすめなど、iPhoneでおなじみの検索パターンが可能。また検索は右上からどの画面からも行なえる

 ゲームはというと、タッチ操作が前提のタイトルはあまり問題ないのだが、ソフトウェアコントローラーで操作するタイプは、両手持ちでプレイしようとすると、iPadの重さもあって正直すぐに疲れる。膝の上に乗せてキーボードを操作するように、矢印キーやボタンを入力するのが無難だろう。この点、iPad対応Bluetoothコントローラーの登場を強く期待したい。

 iPad非対応のAppで文字中心の場合は、文字も引き伸ばされてしまうため、読むにはつらい。現在読み進めている「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」は、本文部分はテキストベースなのでiPadでも問題なく読めるが、メニューは非対応で文字が読みにくくなっている状態だ。

 また愛用者が多いであろう2ちゃんねるブラウザー「BB2C」はまだ非対応で、スレをサッとチェックするにはいいが、じっくり読むにはやはりつらい。

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を表示してみたところ。左が等倍表示、右が2倍表示となっている。最上部の文字列に注目していただきたい

iPad非対応ブラウザの場合も文字が読みにくくなる。ちなみに、ソフトウェアキーボードはiPhoneと同じものとなる


6.パソコンとして使える?

 本原稿は文書作成アプリ「Pages」と、標準アプリ「メモ」で作成している。「6.パソコンとして使える?」の確認を兼ねてだが、正直なところ想像以上に快適で驚いている。

 ちなみに使用キーボードは、画面に表示する仮想キーボードではなく、外部のBluetoothキーボード「Apple Wireless Keyboard」だ。タッチ操作では面倒だった範囲選択やコピー&ペースト、アンドゥなどのショートカットが利用できるところがありがたい。気になったのは、全角スペースが打てない点とファンクションキーが使用できないところくらいだ。

原稿作成中の様子。Apple Wireless KeyboardでiPadに文章を入力しながら、途中、アプリ切り替えが煩わしくなったのでWindowsのほうでウェブページや写真チェックをしていた。ビジネス用途の場合、iPadはサブモニタ的な扱いのほうがいいかもしれない

「Pages」は指先操作で、スイスイと写真やオブジェを追加していける。写真のようにいくつか素材をいれてみたが、マウスがほしいとはまったく思わなかった

 操作に当たってメニューをタッチする必要があったが(Tabキーでタッチ項目を選択できない)、キーボードの近くにiPadを置いておくことで、マウスがなくても煩わしく感じなかった。仮にこれが17インチワイドタッチディスプレーだったら、腕を伸ばす必要があって、かなり面倒だったんだろうなと感じている。

 なお、Windows用のBluetoothキーボードも使用可能だが、全角/半角の変換が不可となっており、日本語入力で固定さてしまう。

 シングルタスクなので、原稿作成しつつ画像データの確認をしたいときは、一度「Pages」を落とす必要があり、何か参照しながら書き進めるには難アリ。この点はマルチタスク化が明言されているiPhone OS 4に期待だ。


 標準でインストールされているアプリでも十分パソコン的なことができる。まずはウェブブラウザーでは「Safari」が用意されている。Flashには非対応という点で、いくつかのサイトを見られないが、インターネットを楽しむには十分。アップルが推奨する「HTML5」対応サイトの増加を願うばかりだ。

 ビデオはiTunesから入手したビデオ、もしくはYouTubeが標準で楽しめる。YouTubeでHD動画を再生してみたが、コマ落ち・もたつきもなく見ることができた。

YouTubeの動画再生。フルHDの動画は720pで再生されている模様。別段、もたつくこともなかった

 メールはYahoo!メールやG-mail、もしくはISPメールも使用可能。ストイックにいくなら、ウェブブラウズ、メール、写真、ビデオを標準アプリだけで済ますこともできる。

メールも2ペインとなっており、メーラー的な用途にも対応する。母艦マシンがあるなら、iPadでメールなどを確認しつつ、母艦で作業ということも可能だ

 ビジネス用途を考えている人にとっては、日本のApp Storeにおける「iWork」の発売時期が気になるところだろう。iWorkはオフィスソフトとして位置づけられているもので、先ほど触れた「Pages」に加えて、表計算ソフトの「Numbers」とプレゼンテーションソフトの「Keynote」がある。

 この3つのアプリはすでに日本のApp Storeに用意されているので、ビジネス用途を考えるなら、必ずインストールしておきたいところ。「Keynote」は指先でうなりながらプレゼン資料作りに励めるのだが、「Numbers」の操作性はちょっと特殊だ。ExcelやOpenOfficeに慣れきっていると、できるハズなのだがうまくでいなかったり、マウスが欲しくなったりしてしまう。「Pages」「Keynote」はすぐにでも使えるが、「Numbers」だけは、こっそり練習してから現場に投入するといいだろう。

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