ドライブも拡張カードも
工具を使わずに着脱可能
V5 Black Editionのサイズは、22.3(W)×49(D)×50.8(H)cmで、重量は7.1kgだ。材質は一般的なスチールで、剛性も十分。ケースファンとして、天面に20cmファンを、背面に12cmファンを搭載している。天面の20cmファンは透明で、青色LEDが内蔵されており、動作時に美しく点灯する。回転数は天面の20cmファンが800rpm、背面の12cmファンが1300rpmであり、静音性も優秀だ。
フロントパネルはほぼ全面がメッシュデザインになっており、内側にはホコリの侵入を防ぐエアフィルターが貼られている。フロントパネルは下のほうの幅が広くなっており、サイドパネルから多少はみ出すが、そのはみ出した部分も吸気口として使う設計になっている。
拡張ベイの設計もユニークで自由度が高い。V5 Black Editionでは、最上段から最下段までがすべて5インチベイとなっており、最大で9つもの5インチベイを利用できる。その5インチベイの中に、3.5インチシャドウベイを3つ縦に並べたHDDケージを内蔵できる構造になっている。HDDケージを使うことで、利用できる5インチベイの数は6に減るが、3.5インチHDDを3台搭載できるようになる。HDDケージは5インチベイのどの位置に装着することも可能なので、拡張カードと干渉しない位置にHDDを搭載できる。さらに、HDDケージのフロントパネル側に12cmファンを搭載することも可能だ。また、FDDなど3.5インチベイを必要とする場合は、付属のドライブベイ変換マウンターを利用する。このドライブベイ変換マウンターは、3.5インチと2.5インチの両方に対応しており、2.5インチシャドウベイとしても利用できる。もちろん、ドライブベイ変換マウンターも5インチベイ内に装着するので、5インチベイが一つ占有されてしまう。
電源ユニットは最下部に取り付けるようになっており、電源ユニットの吸気口部分には、取り外し可能なエアフィルターが装着されている。拡張スロットは7つで、拡張カードのブラケットもドライバーなどの工具を使わずに、ツールフリーで着脱できるので、メンテナンス性は優秀だ。
ケースの奥行きは49cmとやや短めだが、拡張ベイの配置の自由度が高いため、メーカーでは最大28cmまでの拡張カードの取り付けが可能としている。実際に試したところ、現時点で発売されているビデオカードで最も長い、Radeon HD 5970(長さ約31cm)もなんとか装着が可能であった。ただし、Radeon HD 5970を装着すると、5インチベイにカードの端が一部入ってしまい、その部分の5インチベイは利用できなくなる。
また、マザーボードベースのCPUソケット部分は四角く切り抜かれているので、バックプレート交換型タイプのCPUクーラーでも、マザーボードを取り付けたまま着脱できることも評価したい。
(次ページへ続く)
この連載の記事
-
第6回
ケース
長~く使える極上のPCケース2010【アンテック番外編】 -
第5回
ケース
長~く使える極上のPCケース2010【その他オススメ編】 -
第4回
ケース
長~く使える極上のPCケース2010【クーラーマスター編】 -
第3回
ケース
長~く使える極上のPCケース2010【アビー編】 -
第1回
ケース
長~く使える極上のPCケース2010【アンテック編】 -
第-1回
ケース
長~く使える極上のPCケース2010 - この連載の一覧へ