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ガラケーはやっぱりスゴイ! ケータイの機能をとことん調べてみた 第18回

ケータイ3社のGPS機能は実は全然違う!

2010年05月24日 16時00分更新

文● 小林 誠、ASCII.jp編集部

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圏外だとGPSの機能が制限される機種も

 以前はハイエンドだけというイメージが強かったが、GPS搭載機種はかなり多くなっている。特にGPSケータイを早くから充実させてきたauは搭載機種の割合が高い。しかもauの場合、スマートフォンとmamorino以外は全機種「SH005」のように通信エリアの圏外でもGPSを使える「スタンドアロンGPS」だ。

 一方他社のGPS機能は、衛星の位置情報と携帯電話の基地局と通信を行なって両方の情報から位置情報を確認する「A-GPS」も含まれている。A-GPSは圏内ではより精度の高い位置情報を短時間に測定できるが、圏外では位置を測定できない場合もある(auも圏内では衛星と基地局の情報を合わせてルート案内している)。

 ドコモの端末ではNEC製端末/富士通製端末を中心に圏外での端末単独による測位が可能な端末/サービスもあるが、非対応機種も多い。詳しくはこちらを参照のこと。ソフトバンクはiPhoneをはじめ多くのケータイで対応している。そのため圏外でも利用可能なサービス・アプリを使っていれば測位自体は可能だ。

当初、圏外での測位が可能な端末はauのスマートフォン以外のGPS搭載機種のみと記述しておりましたが、実際には上記のようにNTTドコモやソフトバンクについても一部機種で対応しています。記事を訂正するとともに、読者ならびに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。

  GPS搭載/機種全体
NTTドコモ 19機種/32機種
au 19機種/20機種
ソフトバンク 12機種/25機種
  圏外で利用 定期的に測位 対応サービス プリインアプリ
ドコモ「P-02B」 × オートGPS iコンシェル
(オートGPS)、
iエリア
地図アプリ、モバイルGoogleマップ
au「SH005」 なし Run&Walk EZナビウォーク、EZ助手席ナビ、災害時ナビなど
SBM「943SH」 なし 簡易方位計、
タダナビ、
S!GPSナビ
NAVITIME

オートGPSで便利に、楽しくなる
ドコモ+「P-02B」

 ドコモのGPS機能における最大の特徴は「オートGPS」があることだ。これはユーザーが操作したときだけでなく、自動的に位置情報を測定してくれる機能。といっても、ケータイが移動したときに位置を測定するなど、必要最小限の電力消費に止めているので、バッテリーの消耗は心配しなくていい。

 オートGPSを用いた具体的な機能としては「iコンシェル」と連携し、現在自分がいる場所に関連した情報を知らせてくれるというものだ。たとえば最寄り駅の終電時間を知らせる「終電アラーム」、気象情報、近くの店の特売情報を配信。さらに自分で「この場所周辺にきたらメモを表示」といった感じで、事前に動作を設定できる「オートGPSリマインド」も使える。そして「ご当地マチキャラパスポート」を使うと、各地のゆるキャラ&スポット情報を集めることができる。

 ドコモは新しい健康サポートサービス「i Bodymo」(P-02Bもアプリで対応)でも、GPSと連携する機能があるので、ここ1年ほどでGPSが急激に便利になっているといえる。

iコンシェルのオートGPS機能を用いると、あらかじめ特定の場所にメッセージを設定しておくと、その場所に近づいたときにマチキャラがその文章をつぶやいてくれる

オートGPS機能の活用法としては、あらかじめ自宅近くの駅を入力しておくことで、夜遅くまで外出してしまったときに最寄駅までの終電が無くなることを警告してくれる「終電アラーム」などの機能がある

よりヘビーにGPSを使いこなすなら
au+「SH005」

 スタンドアロンGPSで圏外でもGPSが使えるのは、野外で使う人、災害時に使う人に安心といえるだろう。ただし圏外になるとEZナビなどの多くの地図アプリが使えなくなることには注意が必要。auでは地図ビューアーの簡易ハンディGPSや災害時ナビをプリインストールし、通信圏外でも地図と一緒に使うことができる。

 EZナビウォークや、EZ助手席ナビなど、プリインストールされているアプリが多く、また、Run&WalkはGPSを使って走ったルートを記録、カロリー計算を行なうなど、GPSを使うのに便利な環境が揃っている。

au端末には、早くから提供が開始されていた「EZナビウォーク」「EZ助手席ナビ」のように本格的なナビ機能のほか、圏外でもGPS機能が利用できることを活かし、災害が発生した際の情報を提供してくれる「災害時ナビ」などがある

ハイスペックモデルにGPS搭載が集中
ソフトバンク+「943SH」

 ソフトバンクのケータイはもともとGPS搭載機種の割合が少なく、また主に地図&ナビゲーション機能が中心となる。8シリーズのような安価なケータイは、機能を厳選しているからか、搭載機種が少ない。もっともGPSが無くても、基地局からの位置測定は可能だ(これは他社のケータイについても同様だ)。

 また無料で地図・乗換情報を提供する「タダナビ」では、現在地情報の測定、周辺の店探し、ルート案内でGPSが活躍する。

現在地周辺のスポット情報提供や「NAVITIME」によるナビ機能のほかに、新たに無料で利用できる「タダナビ」がスタートした。地図サービスに加えて、経路検索や駅からのルート表示などの機能が利用できる。徒歩でのナビ機能も7月以降に提供予定


GPSが役に立つ場面はマップ機能だけではない

 GPSの便利な機能は、上記にあげたことだけではない。写真、アドレス帳やプロフィールに位置情報を付加したり、子供にGPSケータイを持たせて居場所を知る、なんてサービスもある。

 最近ではドコモが「ドコモ ワンタイム保険」というサービスを始めた。詳しくはまた機会があれば紹介したいが、オートGPSを使って、たとえばゴルフ場にいれば「ホールインワン保険」を提案してくれ、その場でiモードの専用サイトから保険に入ることができる。GPSの活躍の場は広がっている。購入するなら何かと使えるGPS機能付きケータイを検討してみてはいかがだろう。

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