このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

ここが変わった! 早わかりOffice 2010特集 第5回

ウェブ版Office「Office Web Apps」では何ができる?

2010年05月21日 12時00分更新

文● 山本雅史

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

PowerPointはスライドショーも可能
ただし、Officeと言ってもフル機能ではない

 実際にOffice Web Appsのβ版で文書を開いてみると、ウェブブラウザー上にリボンUIが表示されて、Word 2010やExcel 2010と同じような使い勝手を実現している。

 PowerPoint Web Appでは、スライドの文字サイズや文字フォント、色まで変更できる。驚いたのは、スライドショーの表示にも対応していたことだ。さすがにGPUを利用した派手なトランジションはサポートされないが、簡単なアニメーションは表示できた。これなら限定的に、ウェブブラウザーでプレゼンテーションすることもできるだろう。

PowerPoint Web Appでスライドを編集

PowerPoint Web App(PowerPoint Live)でスライドを編集。フォントもブラウザー上で変更できる。ただしPowerPoint 2010に比べると、リボンメニューに表示されているメニューの数は少ない

 また、PowerPointやWord文書のレイアウトの再現性は、さすがにマイクロソフトが提供しているサービスだけあって、ほぼ100%に近い。同種のウェブサービスに比べて、Officeアプリケーションで作成したのと同じ文書レイアウトをウェブ上で実現したのはさすがだ。

PowerPoint Web Appでスライドショーを表示する場合

PowerPoint Web Appでスライドショーを表示する場合、Silverlightがインストールされている必要がある。簡単なプレゼンテーションなら、これで十分

Excel Web Appsでグラフの入ったシートを表示

Excel Web Appsでグラフの入ったシートを表示した。GPUを使って滑らかな表示を実現するExcel 2010に比べると、円グラフのエッジがギザギザに表示されている。将来的にInternet Explorer 9などを使えば、もっと綺麗に表示されるかもしれない

 一方で、本稿執筆時点ではあくまでβ版のため、いろいろと機能が不足している。例えば、Office Web Appsで新しいWord文書を作成できなかった(作成済みの文書を開くことはできる)。OneNoteに至っては、まだ用意されていない程度だ。そのため現状では、最終的にどういった機能がOffice Web Appsでサポートされるのか、断言できない。

 また当然ながら、Office 2010のすべての機能がOffice Web Appsがサポートされるわけではない。例えばExcel 2010では、サポートされる関数や計算式も制限されるだろう。またマクロやVBAなどは、Office Web Appsでは利用できない可能性が高い。

 筆者が試してみたかったのは、ひとつの文書を複数のユーザーで編集した場合、履歴などがどのように記録されるかだった。しかし今回いろいろとテストしてみた範囲では、複数のユーザーで同時に編集はできなかった。コラボレーション機能は用意される予定なので、β版ではサポートされていなかったのかもしれない。

Office Web Appsで表示した文書をボタンひとつでダウンロード

パソコンにOffice 2010がインストールされている場合、Office Web Appsで表示した文書をボタンひとつでダウンロードして、Ofifceの各アプリケーションで編集できる。出所不明の文書はウイルスなどに侵されている可能性があるので、ダウンロードすると注意ウインドウが表示される


Office Web Appsのスタートは6月中旬?

 現在はまだβ版のOffice Web Appsだが、マイクロソフトでは正式スタートの時期を、Office 2010のパッケージ版が発売される6月中旬に設定しているという。一部では「パッケージ版の発売日にスタート」とも言われているが、全世界的に一気にスタートするには、サーバー側の変更作業もあるため難しいだろう。

 現在テスターなどに説明されているのは、Windows Liveのアカウントごとに、徐々にOffice Web Appsが利用できるようになるとのこと。最終的に6月末までには、Office Web Appsが利用できるようになるだろう。

 また当初は、Office 2010をパソコン上にインストールしているユーザーだけが、Office Web Appsを利用可能となる。仕組みの詳細は現時点では不明だが、初回使用時にOffice 2010の有無を確認するとのことだ。つまり、Office 2010を持っていないユーザーは、スタート時点の段階ではOffice Web Appsを利用できない。ただ、将来的には持っていないユーザーでも、Office Web Appsで文書の作成が可能になる予定である。

 機能面についても、スタート時点でサポートされていない機能が、サービス開始後に追加される可能性が高い。マイクロソフトはOffice Web Appsに関して、徐々に機能を追加していく予定と説明している。


 β版を使ってみた印象から言えば、ある程度補完的に使うことはできるが、Office 2010の代わりにOffice Web Appsを使おうとするには、さすがに機能不足と思える。テキスト入力やフォントの変更・装飾といった簡単な編集はできるが、本格的に使うには無理がある。Office Web Appsがあるからと言っても、Office 2010が必要になることに変わりはなさそうだ。

 便利だと感じたのは、Word、Excel、PowerPointでは、「ファイルの保存」というメニューが存在しないことだ。入力したテキストは、すぐにクラウド側に保存される。例えばノートパソコンで文書を作成しているときにネット接続が切れても、直前まで作業していた文書はそのまま保存されている。これなら、外出先で使っていても、編集中のデータがなくなってしまうということもないだろう。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン