ネットワークを高度に自動化するJunos Space
従来のネットワーク管理の自動化は、機器ありきで始まっていた。たとえば、ファイアウォールの機器があり、その設定のためにはツールが必要となる。このツールを自動化しようという流れだ。そのため管理者は、機器ごとに異なる管理ツールの使い方を覚える必要があり、管理コストの増加を招いていた。さらに、各機器がネットワーク情報を持っているのに、それを共有できないという問題も存在していた。
そこでNew Networkの目標の2つ目である自動化では、上記の問題を解決すべく、ネットワークのプロビジョニング、管理、サポートを自動化するネットワークアプリケーションプラットフォーム「Junos Space」を用意する。これは、以下の3種類のソフトウェアなどに構成されている。
- Virtual Control
- 物理インフラに加え仮想インフラにも対応する管理アプリケーション。米ヴイエムウェアとの協業により、VMwareのAPIを利用した管理機能も搭載する
- Ethernet Design
- ワンタッチでプロビジョニングが可能となる、Ethernet環境の統合管理アプリケーション
- Security Design
- セキュリティポリシー設定用アプリケーション
4要素からなるNew Networkのセキュリティ
一方でNew Networkのセキュリティは、ポリシーに基づくファイアウォールの設定変更などを自動的に行なう「ダイナミックセキュリティ」、プロトコルの解読とアプリケーションシグネチャを使ってネットワーク上で実行中のアプリケーションの特定を行なうAppTrackによる「アプリケーションの見える化」、だれがどこからアプリケーションにアクセスしているかなどを判別する「アイデンティティ識別ネットワーキング」、「セキュリティインフラの自動化」という4つからなっている。
MX80 3DとEX4500の出荷時期は2010年第2四半期の予定で、バーチャルシャーシへの対応は2011年第1四半期となる。