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ホームシアターはBD/DVDだけじゃない!?

iPhone 4×YSP-4100でリビングがライブシアター

2010年06月29日 15時00分更新

文● 鳥居一豊

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 ついに発売された「iPhone 4」。魅力的な新機能は多かれど、なにはともあれ自らのミュージックライブラリーを移行して音楽を聴いている人も多いのではないだろうか。外出先ではヘッドフォンで聴けばいいが、家の中ではどうだろう? 

 Dockスピーカーなどもあるが、音にこだわる人なら、iPhoneの利便性を損なわずに簡単に、できる限り迫力のあるいい音で――例えば音楽ライブの会場のような臨場感で――音楽を堪能したいと思うのではないか。そこでおススメしたいのが、iPhoneとヤマハのデジタル・サウンド・プロジェクター「YSP-4100」、そしてワイヤレストランスミッター「YIT-W10」の組み合わせである。


「YSP」だからこその手軽さと迫力

 ワンボディのホームシアター機器としては唯一のリアル5.1ch再生を実現したヤマハの「YSP」シリーズは、本格的なサラウンドを楽しみたいけれども、部屋の中にたくさんのスピーカーを置くことができないという人に人気の高い製品だ。

 なかでもYSP-4100は、「ドルビーTrueHD」や「DTS-HD Master Audio」といった「HDオーディオ」に対応し、7.1chサラウンド再生も実現した上級モデルである。昨年の発売直後にもレビューを行なっているが(関連記事)、自宅で使っている7.1chシステムと比べても遜色のないリアルなサラウンド空間の再現に驚かされた。

「YSP-4100」

「YSP-4100」(実売15万8000円前後)

 40個のビームスピーカーを高精度に制御し、音のビームを壁に反射させることで後方の音まで再現する独自の技術「デジタル・サウンド・プロジェクター・テクノロジー」は、リアルなサラウンドの再現が実現できる一方、部屋の影響を受けやすく、セッティングも難しい。

 しかしながら、自動で最適な音場調整ができる「インテリビーム」を採用することで、誰でも手軽に使えるようになっているのも魅力だ。

 このほか、主要テレビメーカー6社(パナソニック、東芝、日立、シャープ、三菱電機、ソニー)のHDMIリンクと連携が可能で、テレビのスピーカーを使って手軽に操作が可能。また、番組本編とCMなどの音量差を自動的に補正する「ユニボリューム」を採用するなど、テレビ用スピーカーとして日常的に使っても実に快適になっている。

 肝心のサラウンド再生も、ヤマハ自慢の「シネマDSP」を採用しており、映画はもちろんのこと、音楽やスポーツなどのジャンルに合わせたプログラムが用意されている。新たにゲームモードも追加されているので、テレビゲームなどもより臨場感豊かな音で楽しめるようになっている。

優雅なラインで構成されたデザインのリモコン。本機の操作のほか、主要メーカーのテレビの基本操作にも対応している

優雅なラインで構成されたデザインのリモコン。本機の操作のほか、主要メーカーのテレビの基本操作にも対応している

下部のスライドパネル内には、テレビ操作用の12キーや「ユニボリューム」のボタンを用意している

下部のスライドパネル内には、テレビ操作用の12キーや「ユニボリューム」のボタンを用意している

 これだけでも、ホームシアター機器としては十分すぎる内容で、大げさなシステムは不要だけれども、最新のBDソフトなども十分堪能できる高品位なシステムが欲しいという人にはうってつけの製品。だが、YSP-4100の魅力はまだこれだけではなかったのだ。ホームシアターといえば、BD/DVDの映画用のものと思いがちだが、YSP-4100なら、その高音質やサラウンド再生は、iPhoneやiPodなどの音楽再生でも堪能できるのだ。

 iPhone/iPodとの接続は、同社のワイヤレストランスミッター YIT-W10を使って行なえる。これはヤマハ独自のワイヤレス伝送技術「AirWired」を採用しており、2.4GHz帯を使ったデジタル伝送に加え、高品質な非圧縮PCM伝送を実現したもの。

 高音質なのはもちろんのこと、遅延が少ないため、映像と音声のズレもごくわずかに抑えられるといった特徴がある。iPodやiPhoneの音楽も高音質サウンドで手軽に楽しめるようになるのだ。

 もちろん、発売されたばかりのiPhone 4にも対応。そこで今回はiPhone 4とともに「YSP-4100」を再びお借りして、特にiPhone 4で楽しむ音楽再生に重点を置いてその使い勝手や音質をレポートしてみた。

iPod用ワイヤレストランスミッター「YIT-W10」とiPhoneを接続した状態。付属の電源アダプターを使えば、クレードルを使って、iPodやiPhoneへの充電も可能

iPod用ワイヤレストランスミッター「YIT-W10」とiPhone 4を接続した状態。付属の電源アダプターを使えば、クレードルを使って、iPodやiPhoneへの充電も可能

ワイヤレストランスミッター部だけの状態。若干張り出しはあるものの、軽量でiPhoneの操作もスムーズに行なえた

iPhone 4+ワイヤレストランスミッター部だけの状態。若干張り出しはあるものの、軽量でiPhoneの操作もスムーズに行なえた


iPhone 4をYSP-4100とつなげてみる

フラットになったiPhone 4の背面だが、YIT-W10との固定はしっかり行なえる

フラットになったiPhone 4の背面だが、YIT-W10との固定はしっかり行なえる

 本記事は「iPhone 3GS」と組み合わせた結果を元にしているが、ASCII.jp編集部員が発売日に入手したiPhone 4でも同様のことができるかどうか、改めてテストしている。

 iPhone 4は一見すると旧iPhoneと大きく変わっていないように見える。が、厚みがぐっと薄くなり、裏面もフラットになった。スリムな薄型フォルムがより際立つデザインだが、なによりもワイヤレストランスミッター「YIT-W10」の装着がよりしやすくなっている。

 YIT-W10はiPhoneなどを固定するためのネジ式の留め具がついており、裏面がフラットなiPhone 4をピッタリと固定できる。トランスミッター部がグラグラするような不安定感もなく、使い勝手は良好だ。なお、接続のためのコネクター部の位置は旧iPhoneと同じ下部の中央にあるので、正面から見た装着状態はほとんど一緒。iPhone 4の下に、ほんの少しトランスミッター部が飛び出している感じだ。

 もちろん、実際に使ってみた結果はまったく問題なし。ということで、iPhone 4×YSP-4100の素晴らしさについては以降の記事で紹介しよう。

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