クアッドコアでパワフルな処理能力
TurboBoostでシングルスレッド性能もカバー
液晶ディスプレイは15.6インチのワイドタイプで、解像度は1366×768ドット(WXGA)と最近の製品としてはパネルサイズと解像度のバランスがやや悪い。このあたりは、3D対応の液晶パネルを搭載するためだろう。ノートPCとしての基本スペックは、CPUにクアッドコアのCore i7-720QMを搭載する。動作クロックは定格で1.6GHzと低めだが、TurboBoostにより2.8GHzとかなり高いクロックまで上昇するため、シングルスレッド動作がウィークポイントとなることはない。メインメモリは標準で4GBを搭載しており、2つの空きスロット(SO-DIMM)を使って最大8GBまで増設が可能だ。4GBでも十分な容量だが、もっとメモリが欲しいという人でも安心だ。
GPUはノート向けのGeForce GTS 360Mを搭載する。3DMark Vantageのスコアを見る限りでは、デスクトップ向けのGeForce GT240やGeForce 9600GTと同クラスの性能と見てよさそうだ。液晶ディスプレイの解像度がWXGAなので、外部ディスプレイを使わないのなら十分な3D性能が得られるだろう。その他には500GBのHDD、1000BASE-T対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth2.1+EDR、IEEE1394、eSATA、HDMIなど、大容量のHDDと多彩なインターフェイス群を装備する。
3DMark Vantage スコア (1280×1024ドット) |
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3DMark Total | 5508 |
GPU Score | 4395 |
CPU Score | 23053 |
PCMark Vantage x64 スコア | |
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PCMark Total | 6482 |
Memories | 4281 |
TV and Movies | 4309 |
Music | 6002 |
Communications | 4398 |
Productivity | 5231 |
HDD | 4005 |
キーボード配置は改良の余地有り
15.6インチ液晶搭載ということからもわかるように、本体サイズはノートPCとしてはかなり大柄で、重量も3.3kgと重い。バッテリ駆動時間もカタログスペックで1.8時間とかなり短いが、もともとモバイル性能を重視するマシンではないのでこのあたりは特に問題にはならないだろう。キーボードは流行のアイソレーションタイプで、キーを縁取るように白いイルミネーションが発行するギミックが施されている。この光量はユーザー調整可能なので、気になるのならオフにすることが可能だ。大柄ボディのためテンキーも装備するが、フルキー部とテンキー部の境界が狭いため、EnterキーやBackspaceキーなどが押しづらいのが残念なところ。また、カーソルキーが周辺のキーと溶け込んでしまっていて、視認しないと間違いやすいのもマイナスポイントだ。このあたりはもうすこし使い勝手を向上させて欲しいと感じる。
1台で立体映像環境を完結できるマシン
スペックを見ると3Dゲーマーを対象にしているが、日本ではBlu-ray 3D対応コンテンツの立体映像を楽しめる点で魅力を感じる人が多そうなマシンだ。20万9800円という価格もハイスペックノートとしてはまずまずなレベルに抑えられており、ホビーユース、特に映画鑑賞を重視したいのなら、将来性の高いノートと言えるだろう。