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鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第4回

プラズマテレビで見る迫力の3D映像

立体視も本物志向にこだわる! パナの3Dテレビ&BDレコ

2010年05月12日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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プレミアムモデルだからこその極上画質

 もっとも気になるのが、DMR-BWT3000がDMR-BW970の後継モデルだということ。ここでまた徹底した高画質・高音質化が図られており、高画質・高音質なBDレコーダーユーザーには3D対応以上に気になるところだ。

 そこでDMR-BW970には搭載されていなかった「超解像技術」と「ディテールクラリティ」をチェックしてみた。超解像に関しては今春発売モデルと同様に「0/1/2」の設定で、DVDやSD映像の精細感を向上する。DVD再生自体が改善されてなかなか精細感の高い映像を楽しめるようになっているが、超解像技術でそのディテール感はさらに向上する。

左が「超解像:0」、右が「超解像:1」の映像。徐々にディテールが増え、特に暗部の情報がよく再現されている

「超解像:2」は遠景の雲などまでややはっきりとしすぎ、りんかくもややノイズ感が目立っている

「超解像:2」は遠景の雲などまでややはっきりとしすぎ、りんかくもややノイズ感が目立っている

 放送などノイズの多いコンテンツでは、ノイズ感まで強調される感じもあるが、ディテールはかなり意欲的に蘇らせる。基本的には「1」を常用していいだろう。

 一方のディテールクラリティだが、こちらは組み合わせて使用した50V型のプラズマテレビでは大きな差が現れなかった。仕組みとしては、映像信号を周波数ごとに4つに分割し、それぞれ最適な処理を行なうことで映像の質感を向上するものだ。

左が「ディテールクラリティ:0」、右が「ディテールクラリティ:3」。一見したところの差はほとんどなく、細部のもやもやした感じがやや明瞭になっている程度だ

 もともと、100インチ以上の大画面に投射することを主眼としたプロジェクターに搭載されていた技術なので、50V型クラスのテレビでは効果がわかりにくいのかもしれない。よくよく比べてみると、潰れがちな細かいディテールがすっきりと見やすくなっているが、映像全体を見ていると、その差はほとんどわからない。

 筆者所有のDMR-BW970とも画質を比べてみた。設定等の条件はほぼ同じで、放送の画質、BD画質ともに「超解像技術」もオフ、HDMI出力もメイン出力だけを使っている。「シアターモード」はともに「入」の設定だ。

 放送画質を見ると、基本的な画調は同様なのだが色のキレの良さにまず気付く。ハイライト部分のピーク感も向上しているようで、艶っぽい表現が上手になっているようだ。

 ディテール感については明らかに品位が向上した。BW970もかなりディテール再現が優れるのだが、ノイズもまとめて掘り起こしてしまうので、ソースの品質が悪いとかなりノイズが目立ちやすい傾向があった。

 一方のBWT3000では、ノイズが目立つようなことがぐっと減り、ハイディテールながらも映像がスムーズで見やすい。BDで比較してみると、S/Nが向上したことで、暗部の階調感もよりよく見えるようになった。全体的にあらゆる点での進化を認めざるを得なかった。

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