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Windows Serverで学ぶサーバOS入門 第15回

Active Directorの設定が終わったら活用しよう

グループポリシーでクライアント管理

2010年05月11日 09時00分更新

文● 横山哲也/グローバルナレッジネットワーク株式会社

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ポリシーの構成

 GPOのポリシーを作成したら、次は内容の設定だ。これには、GPOを右クリックして「編集」を選んでグループポリシー編集ツール(グループポリシーエディタ:GPE)を起動する。前述の通り、1つのGPOには多数のポリシーが含まれるが、新規作成したGPOはすべてのポリシーが未定義となっている。

 ポリシーは階層構造で管理され、最上位は「コンピュータの構成」と「ユーザーの構成」となる(画面6)。「コンピュータの構成」はコンピュータアカウントにのみ適用され、「ユーザーの構成」はユーザーアカウントにのみ構成される。一方、グループに対する設定項目はない。「セキュリティフィルタ」という機能を使えば、実質的にグループに対する適用も可能だが、詳細は省略する。

画面6●グループポリシーの階層構造

 ポリシーを設定するには、該当するポリシーをダブルクリックすればよい。ほとんどのポリシーは、「未定義」「有効」「無効」のいずれかの値となる。ただし、3つの値のいずれかを設定する場合と、「未定義」か「定義済み」を選択し、さらに「定義済み」の場合に「有効」「無効」を設定する場合がある(画面7)。また、具体的な文字列の指定が必要なポリシーや、追加設定が必要なポリシーも存在する(画面8)。

画面7●典型的なポリシーの設定内容

画面8●複雑なポリシーの設定例

 なお、個々のポリシーの詳細については解説を省略する。何しろ、Windows Server 2008で利用可能なポリシーの総数は3000近くある。全容を紹介することはとてもできない。コントロールパネルで設定できることは、ほとんどできると考えてもらってよいだろう。

基本設定

 Windows Server 2008から、グループポリシーに「基本設定」という項目が加わった。「基本設定」を使えば、従来のポリシーでは設定できなかったさまざまな機能を構成できる。ただし、「基本設定」を使うには、クライアント側に拡張機能が必要である。この拡張機能は、Windows Server 2008に標準実装されているほか、Windows Updateを通して、Windows Server 2003、Windows XP、Windows Vista用が「基本設定クライアント側拡張機能」として提供されている。

(次ページ、「グループポリシーオブジェクトの適用先」に続く)


 

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