メンテナンス性に優れた筐体
スリム筐体採用なので、拡張スロットはロープロファイル仕様だが、PCI Express 2.0 x16スロット、PCI Express x4(物理形状はx16)スロット、PCI Express x1スロット、PCIスロットをひとつずつ備えており、このサイズのマシンとしては拡張性も高い。
Core i3/i5は、グラフィックス機能(インテルHDグラフィックス)を内蔵しているので、ビデオカードを装着しなくとも利用できるが、インテルHDグラフィックスの描画性能はあまり高くないため、BTOで「NVIDIA Quadro NVS 295」または「NVIDIA Quadro FX 380 LP」を搭載できる。さらに、IEEE 1394インターフェースカードの追加も可能だ。IEEE 1394インターフェースカードを追加すると、背面にIEEE 1394ポート(6ピン)が2基追加される。試用機には、NVIDIA Quadro FX 380 LPとIEEE 1394インターフェースカードが搭載されていた。
筐体のサイドパネル(横置きの場合はトップパネル)は、ドライバーなどの工具を使わずに簡単に着脱できる。電源ユニットは240Wで、80 PLUS SILVER認証を取得しており、89%という高い効率を誇る。電源ユニットは、L字型をしており、ドライバーなどを使わずに外側に回転させることで、電源ユニットの下の3.5インチベイにアクセスできるようになる。光学ドライブも同様に、前方を支点として回転させて持ち上げられるようになっている。HDDや光学ドライブもビスなどを使わずに固定できる構造になっており、メンテナンス性は優れている。
また、エアフローについてもよく考えられており、前面から吸気し、筐体内の熱を効率よく外部に放出できるように設計されている。ファンは、電源ファンとCPUクーラーファンのみで、高負荷時でもかなり静かだ。
コンパクトながらインターフェースも充実
Z200 SFFは、スリムデスクトップ筐体採用で省スペース性に優れた製品だが、インターフェースも充実している。標準でUSB 2.0×10とシリアル、Gigabit Ethernetなどを備えているほか、IEEE 1394インターフェースカードを追加すれば、IEEE 1394(6ピン)×2も追加される。ディスプレー出力は、CPU内蔵グラフィックス機能を使う場合は、アナログRGBとDisplayPort、NVIDIA Quadro FX 380 LPを追加した場合は、DVIとDisplayPortが利用できる。
日本HPのワークステーションには、HP独自のビデオ会議ソリューション「HP SkyRoom」のソフトウェアライセンスが無償バンドルされている。ただし、HP SkyRoomを利用するには、ウェブカメラとヘッドセットから構成されるHP SKyRoom標準ハードウェアキットが必要だ。HP SkyRoomについては、別途紹介することにしたい。
