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日本市場を強く意識した省スペース型ワークステーション

ベンチで知る、HP Z200 SFF

2010年05月11日 15時23分更新

文● 石井英男

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CPUやチップセットはタワー筐体のZ200と同じ

 Z200 SFFは、シングルCPU対応の省スペース型ワークステーションである。仕様はカスタマイズ可能。CPUは、Core i3-530/Core i5-650/Core i5-670/Xeon X3450/Xeon X3470から選択が可能だ。チップセットはIntel 3450で、CPUとチップセットは、タワー筐体のZ200と同じである。

 つまり、基本的な演算性能は、筐体が小さくなっても変わっていないのだ。なお、今回の試用機には、Core i5-670が搭載されていた。Core i5-670は、デュアルコアだが、一つのコアで2つのスレッドを実行できるHyper-Threadingテクノロジーが搭載されているため、合計4スレッドの同時実行が可能だ。デフォルトで、Hyper-Threadingテクノロジーが有効になっているが、BIOS設定で無効にすることもできる。

 また、Core i5-670の定格クロックは3.46GHzだが、片方のコアのみ負荷がかかっている場合、自動的にそのコアのクロックを上げるTurbo Boostテクノロジーも搭載されており、最大3.73GHzまでクロックが向上する。メモリスロットは4基用意されており、最大16GBまで実装できる。搭載可能な最大メモリ容量もZ200と変わらない。試用機には、2GB×2で4GBのメモリが実装されていた。

Z200 SFFの内部の様子。筐体内のスペースが無駄にならないように、パーツが配置されている

   筐体はコンパクトだが、3.5インチベイは内部ベイと外部ベイが一つずつ用意されており、最大2台のHDDを搭載でき、ミラーリングにも対応する。HDDは250GB/500GB/1TBから選択できる。光学ドライブの選択肢として、なし/DVD-ROMドライブ/DVDスーパーマルチドライブ/Blu-rayドライブが用意されている。また、3.5インチ外部ベイを使わない場合は(HDDを1台のみ搭載する場合)、22種類ものメモリカードに対応した22-in-1メディアカードリーダーライターの搭載も可能だ。

Z200 SFFの前面。左下が22-in-1メディアカードリーダーライターで、右側にUSB 2.0×4とマイク入力、ヘッドホン出力が用意されている

Z200 SFFの背面。左端はIEEE 1394インターフェースカードで、IEEE 1394(6ピン)が2ポート用意されている。その右側がビデオカードだ。CPU内蔵グラフィックス機能を利用する場合でも、アナログRGBまたはDisplayPortの出力が可能。レガシーなシリアルポートを装備しているのも、ワークステーションらしい

 現在使われているほとんどのメモリカードに対応しているので、デジカメで撮影した画像を読み込む際などに、とても便利だ。試用機は、HDD容量が250GBで、DVDスーパーマルチドライブ、22-in-1メディアカードリーダーライターありという仕様になっていた。

 OSは、Windows 7 Professional 32bit版/64bit版のほか、Windows 7 Professionalのダウングレード権を利用したWindows XP Professional SP3(32bit版)が選べる。また、FreeDOSがプリインストールされ、HP Linuxインストーラキットが付属するOSなしモデルも用意されている。試用機のOSは、Windows 7 Professional 32bit版であった。

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