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週刊 PC&周辺機器レビュー 第53回

超解像を搭載したLED液晶ディスプレー E2350VR-SN

2010年05月07日 12時00分更新

文● 池田圭一

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各種用途にいかが? お気軽・手軽に使える大画面ディスプレー

 ディスプレーとしての使い勝手のよさを感じたのは、タッチセンサーとOSFコントロールパネルの操作性だ。タッチボタンの位置とOSF画面の表示が一致しており、各パラメーターを変えるのにどのボタンに触れればよいかが非常にわかりやすいのだ。超解像技術のオン/オフなどは頻繁に操作すると思われるだけに、この仕様は十分に練り込まれていると感じた。

右下がタッチセンサー部

右下がタッチセンサー部、軽く触れるだけでメニューが表示される。電源マークの下の青い波模様が電源オンのインジケーター。目立たなくていい

 また、実売価格が2万5000円前後(本稿執筆時点)と安価なのにもかかわらず、周囲の明るさにあわせてバックライトの輝度を自動調整する自動輝度機能があるというのも記しておきたい。なお、評価機には専用ソフトが付属していなかったため今回は試せなかったのだが、ウインドウ表示を2つ並べて表示する「デュアルウェブ」機能や、デスクトップ上のビデオプレイヤー以外の部分の明るさなどを制御できるシネマモードなどもある。

黒レベル(BLACK LEVEL)の調整で、コントラスト比が桁違いに変わる

周辺環境光によって輝度を自動調整する機能もあり、目が疲れにくい。左がオフ、右がオン状態

コンテンツに合わせて最適な表示モードを選択する「f-ENGINE」

コンテンツに合わせて最適な表示モードを選択する「f-ENGINE」。デュアルウェブ(DUAL WEB)やシネマモード(右上のアイコン)も、ここで有効/無効を選ぶ

 気になった部分もないわけではない。従来の冷陰極管方式と比べて40%の低消費電力(通常動作時28W)を実現しているとはいえ、さすがに1辺のLEDエッジライトだけでは、23型ワイド画面の全体に光を均等にまわすのは難しいようだ。真正面から少しでも外れると、配光板のレンズ効果によって明るさムラが出てしまう。コストパフォーマンスを考えれば、ある程度の妥協は必要だろう。

画面の四隅や中央がわずかに暗くな

肉眼では写真ほどの差異は感じられないが、正面から少しでもずれると、画面の四隅や中央がわずかに暗くなる

 やはり超解像技術が生きてくるのは、パソコン画面よりも自然などのビデオ映像を表示したときだ。高解像度画面で作業効率を向上させるのはもちろん、デジタルレコーダーをHDMIでつないで簡易な大画面テレビとして、ゲーム機をつないで迫力の映像を楽しむなど、ディスプレーが軽量で扱いやすいことを活用し、目的に応じて手軽に使える製品と言える。

E2350VR-SN の主な仕様
パネルサイズ 23型ワイド(ノングレアタイプ)
解像度 1920×1080ドット
視野角 左右170度、上下160度
最大輝度 250cd/m2
コントラスト 1000:1(f-ENGINE時 最大500万:1)
応答速度 5ms
映像入力 HDMI、DVI-D、アナログRGB
サイズ(専用スタンド利用時) 幅559.8×奥行き198.0×高さ428.1mm
質量 約3.34kg(スタンド込み)
価格 オープンプライス(実売価格 2万5000円前後)

■Amazon.co.jpで購入

筆者紹介─池田圭一

月刊アスキー、Super ASCIIの編集を経てフリーの編集・ライターに。パソコン・ネットワーク・デジタルカメラなど雑誌・Web媒体への企画提供・執筆を行なう一方、天文や生物など科学分野の取材記事も手がける。理科好き大人向け雑誌「RikaTan」編集委員。デジイチ散歩で空と月と猫を撮る日常。近著は「失敗の科学」(技術評論社)、「光る生き物」(技術評論社)、「これだけは知っておきたい生きるための科学常識」(東京書籍)、「科学実験キット&グッズ大研究」(東京書籍)、「やっぱり安心水道水」(水道産業新聞社)など。


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