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「明るい未来を作るため」ニコ動に来た小説家、野尻抱介氏

2010年04月23日 13時30分更新

文● ノトフ

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「今後は遊んで暮らしたい」

―― 尻Pとして有名になって、良かったことってあります?

尻P そりゃもういっぱいありますよ。色んな仲間に会えたこととか。特にニコニコ技術部の人、あとは音楽を作る人とかですよね。初音ミクがなかったら一生出会えなかったと思うんですよ。それが嬉しいですね。

―― ニコニコ大会議に出たりもされてましたよね(関連記事)。

尻P 大会議は大変嬉しいというか、名誉なことだと思ってます。あの場はパフォーマーが多いんですよね。



―― ですよね。その中で、レアなケースというか。

尻P 斉藤Pさん(ドワンゴの社員)に声をかけていただいて「パフォーマーもいいけどニコ動を語ってくれそうな人に」ということで出演したんですけど。 まあ、パンツを飛ばしただけで終わりましたけど(笑)。大会議のスタイルだとパフォーマーパフォーマーの人たちの出口としてはいいけど、コツコツ動画を作る人たちの出口にはならないなと思うんですよ。だから「コツコツ型の人のための出口」も考えないといけないんじゃないかなと。

―― それは、どんなものをお考えですか。

尻P ひとつは「月刊ニコ動」みたいな雑誌を作ったらどうかな、と考えてます。クリエイターの紹介や、ヒットした動画を紹介するとか。「DTMマガジン」でやってきたようなことですよね。紙の雑誌って終わりが近づいていると思いますし、(ネットと比べて)速報性も全然負けていると思うんですけど、決定力があるんですよ。雑誌に1回載ると、何かが色々変わるというか……「成果」になるんですよね。

―― 紙はひとつのブランドですよね。

尻P 雑誌に出ることで連絡がついて仕事が舞い込んでくるとかもありますよね。それにニコ動のクリエイターには連絡が付きにくくても編集部を通せば連絡が付く、要するに窓口になりうると思うんです。そういう形で、クリエイターに本当にお金が入る仕事が来るような形に持っていければと。

―― 今後、野尻さんご自身はどう生きていきたいですか?

尻P 「遊んで暮らしたい」ですよね。今までどおりのことが出来ていればいい。この2~3年は人生のピークじゃないかってくらい楽しかったので。

―― イベントやメディアの露出も多いですよね。

尻P そうなんですよね。小説家をサボっているんですけど、星雲賞ももらえてるし、ニコ動では楽しくやってられる。こんな感じで生きていければ最高じゃないですか。あんま大金持ちになって忙しくなっちゃうよりは、のんびりやってちょっと貧乏って方がいいですよ。



著者紹介――ノトフ

 老舗ニュースサイト「かーずSP」かーず氏の弟子としてライター活動を始める。ブログは「はつゆきエンタテインメント」。

 自主制作番組「はつゆきラジオ」や、ニコニコ生放送などで主に活動中。最近は女装をして、ネットで顔出しをすることで一部の人に面白がられている。

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