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現場のプロが語りあったGoogle Analyticsセミナー

2010年04月22日 13時00分更新

文●Web Professional編集部

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 Web Professional編集部は株式会社ロフトワークと共同で、セミナー「Web担当者はここをおさえろ! 企業サイト解析のコツ」を3月26日に開催した。「現場でプロが培ったGoogle Analytics」(中野克平著、Web Professional Books)の発売を記念して開催された本セミナーには、一般企業のWeb担当者ら約30名が参加。著者の中野克平(Web Professional編集長)、ロフトワークでマーケティングを担当する君塚美香氏、山口謙之介氏の3名の“プロ”の話に耳を傾けていた。

セミナー光景

セミナーのあとのトークセッションの光景。3人のプロがAnalyticsやPDCAサイクルの回し方について語った


 セミナーは、ロフトワーク マーケティングDiv.の君塚氏による「企業投げっぱなしはダメ!Web戦略を考えるときに知っておくべきポイント」からスタート。「Webの戦略立案は丸投げせず、自社で考えなければならない」と主張する君塚氏は、従来のように代理店に予算を預けるのではなく、発注者側が責任を持って、発注先を主体的にコントロールする重要性を指摘。このとき役立つのがアクセス解析だと説明した。アクセス解析を活用すれば、指標をもとに戦略と実態とのズレを検証できる。また、BSC(バランススコアカード)をフレームワークとして活用し、分析からWeb戦略へ落とし込むこともできるという。

中野のセッション

中野のセッション。ASCII.jpのサンプルデータもとにAnalyticsの指標の見方を説明

 続く2番目のセッション「雑誌編集者から見たメディア化する企業サイト」では、「現場でプロが培った Google Analyticsの使い方」の著者である中野が登壇。雑誌の購買モデルとWebの行動モデルを対比させながら、ユーザーに支持されるコンテンツの作り方とその評価方法について解説した。

 雑誌作りとWebコンテンツ制作のノウハウには共通点もあり、参考にある点も多い。だが大きな違いは、Webの場合、極めて短いスパンでPDCAサイクルを回せることだ。発売されたら修正が不可能な雑誌と異なり、Webサイトは公開後でもアクセス解析でユーザーの反応を確かめながらコンテンツを改善できる。「とにかくまずはやってみて、Google Analyticsで調べて、ダメなら変えればいい」(中野)

 中野は、Google Analyticsのどの指標を見るべきか、どのような改善策をとればいいか、ASCII.jpのコンテンツを例に紹介。ユーザーの期待に応えるコンテンツ作りのポイントを解説した。


Web制作会社が自社の実例を大胆公開!?

 3番目は、ロフトワークで自社サイト(コーポレートサイト)を担当している山口謙之介氏のセッション。「ロフトワークのコーポレートサイトのリニューアル後の効果」と題して、2008年6月に実施した自社サイトのリニューアルにおけるアクセス解析の事例を紹介した。

 Web制作を中心とする制作業務を請け負うロフトワークにとって、Webサイトからの「問い合わせ件数」は重要な評価指標だ。「仮説ありきでAnalyticsの数字を読み解くべき」と主張する山口氏は、「ランディングページのファーストビューを見直し、コンバージョン率が44%アップした」など、PDCAの具体例を解説。めったに明かされない生の指標データと、ビフォー・アフターの画面写真を交え、企業サイトにおけるAnalyticsの使い方を分かりやすく説明した。


※本セミナーの詳細なレポート、各セッションの講演資料はロフトワークが運営するウェブエキスパートに掲載されています。併せてご覧ください。

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