SATA 3.0(6Gbps)対応製品も登場
さきほど、HDDでSATA 3.0(6Gbps)対応製品が登場していると紹介したが、もちろんSSDでもSATA 3.0(6Gbps)に対応した製品が発売されている。しかもSATA3.0(6Gbps)の転送速度を十分に生かすことはできなかったがHDDと異なり、SSDではすでにSATA 2.0(3Gbps)の限界を超える最大書込み速度355MB/sを誇るCrucial(Micron)「RealSSD C300」が登場しているのだ。今はまだ1モデルだが、今後のSSD市場は300MB/sオーバーの戦いに主戦場を移していくのは確実。自作初心者や出戻り組の皆さんが今即購入するのは早急すぎる気もするが「SSDにとってSATA 3.0は今年要注目のポイント」程度には覚えておいたほうがよい。
SSDでもファイルの断片化は禁物
SSDもHDDと同様に、使い続けていくうちにファイルの断片化が進み、速度が低下してしまう。HDDではデフラグを行なうことで断片化を解消していたが、SSDではWindows標準のデフラグではあまり効果がなく、さらに書き換え可能回数に制限があるため逆に寿命を縮めてしまう可能性もある。
Windows 7を使っているならTrimコマンドを利用するのが最も簡単な方法だが、それ以外のOSを使っている場合やTrimコマンドに対応していないSSDの場合は、SSDの断片化に効果のある「空き領域のデフラグ」ができる「Piriform Defraggler」を使うといいだろう。
マウンタの準備も忘れずに
もう一つ忘れがちなのが、3.5インチマウンタだ。現在販売されているSSDは主に2.5インチサイズ(稀に3.5インチサイズもある)のため、そのままでは3.5インチシャドーベイに取り付けることができない。Intel純正のSSDなど一部の製品では3.5インチに変換するマウンタが付属していることもあるが、付属していない場合は忘れずに準備するようにしたい。
SSDとHDDをうまく組み合わせて快適なPC環境を構築しよう
ここまで2009年から2010年4月までのストレージデバイス、HDDとSSDについて紹介してきた。特にSSDはHDDに比べて、ランダムアクセスが高速なため、システムやアプリケーションをインストールすることで非常に快適な環境を構築することができる。百聞は一見に如かず。体験していない人には是非一度オススメするが、SSDにインストールしたOSの起動を体感してしまうとおそらくHDDに戻れなくなること請け合いである。
一方でHDDは、大容量かつ、低価格で非常にコストパフォーマンスが高い点がメリット。そこで今から自作を考えている初心者/出戻り組みユーザーに提案したいのは、OS起動やアプリケーション用としてSSDを、データ保存用としてHDDを使用する構成だ。昨年であればまだ導入には早すぎた感のあるSSDだが、今なら迷わず選択が可能。HDDと組み合わせて、それぞれの長所を生かした快適なPC環境を構築することができるだろう。
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