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J-WAVEの人気DJが実践する、UST番組の作り方!

2010年04月15日 12時00分更新

文● 小口覺

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ラジオもTwitterもUSTも、基本はすべて「ひとりごと」

―― さったろのUstreamを見ていつも思うのは、当たり前ですが、トークがうまい、聞きやすいということです。そこでこれからUSTを始める人、もしくはすでに始めている人に、ラジオDJとしてのアドバイスをお願いします。僕個人としては、ひとりでしゃべるのだと間が持たないなあと思うのですが。

サッシャ 間が持たないということに関しては「間を気にしない」ってことじゃないですかねー。あまりうまくしゃべろうとする必要はないです。僕らも最初USTを始めたとき、字幕も付けられないし、カメラも複数台おけないというところから始めたんですけど、その進歩の過程が面白かったところもあったと思うんですよ。タイムラインを読んでいるときは別に黙っててもいいじゃないですか、中身さえ面白ければ。

ほんとうにテンポよく話す二人。台本がないのがウソのよう

―― そこは映像があることが救いになりますよね。

サッシャ まあラジオだと放送事故ですからね(笑)。

TARO あと、何人見てるか分かるのがUSTのリアルさですよね。ラジオとTwitterの関係は近いとよく言われますが、僕らの感覚からしても似てるんですよ。ツイートを日本語でつぶやくと言いますけど、ラジオも基本的にひとりごとに近いメディアなんです。

 ラジオの場合は不特定多数の「皆さん」ではなく、「あなた」個人に話しかけている感覚です。話している最中に出る「でね」という言葉は、人と対面しているときの「でね」の感覚ですよね。自分が思ってることをしゃべろうとすると、自然とひとりごとに近くなるんですよ。だから、Ustreamで「やあ、皆さん」としゃべろうとすると、気持ちが構えてしまうと思います。

―― 最初はひとりごとでいいんだと。

TARO そう。あと、小口さんがこれから帰ってからUSTするなら、「今日は何が緊張したかってね」と自分の感覚をさかのぼりながら話すと、だんだん入っていくと思う。ぼくの場合、それが一番分かりやすいのは食レポをやってるときです。

 ラジオは「絵」がないので、言葉だけで食べ物を語るのはすごく難しい。でも「頭の中でもう一度食べてる」ときをイメージすると、聞いてる皆さんに「腹が減る」「食べに行きたくなる」と言ってもらえるんですね。そうやって回想から始めていくと「みんなに気の利いたことを言おう」がスタートではなくなります。

スタジオの中で「ひとりごと」を話す感覚という

―― なるほど。人を意識しすぎることなく、緊張も解けそうですね。

TARO そう、一度流れに乗ると、最後まで行けますよ。

サッシャ 僕の番組ではゲストなど出演者が多いですから、ひとりでやるのが難しい場合は何人かでやるのがいいと思いますよ。タイムラインを見ながらダベるだけでもいい。大体ぼくらもそうじゃないですか。たまたまパソコンの向こうにいる人が聞いてるだけで、基本的には、ただ二人でしゃべってるだけなわけですよ。

―― いや、それでも普通にしゃべっているようでプロっぽく聞こえますよね。滑舌の良さとかがコツなんですかね?

TARO いつも思うんですけど、日本語って言葉が多くて、ひとつのことを説明するのにいろんな言い方ができるじゃないですか。でも(ラジオの場合)、なるべく短いセンテンスでインパクトのある、絵の浮かぶ形容表現だったり、キャッチコピー的なフレーズを少しずつ入れたりするので、自然と会話がそうなるんじゃないかと。

サッシャ でも、慣れだと思いますよ。

TARO そうですね。今は言葉で説明しなきゃと思ってますが、ほとんど無意識ですね。

サッシャ スポーツとかもそうですけど、くりかえし同じ練習をしてると、あるとき、いきなり出来るようになる。あの感じに近いと思うんですよ。

TARO サッシャ、ちっちゃい頃からおしゃべりだった?

サッシャ 通信簿に「落ち着きがない」と書かれたクチです。

TARO そこは二人とも一緒ですね(笑)。

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