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4つの独自技術で美しい3Dを実現

シャープの3Dテレビは5月発表――夏商戦までに発売

2010年04月12日 17時37分更新

文● ASCII.jp編集部

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左が従来の液晶で右が新しい液晶。黄色の発色が豊かになっている

左が従来の液晶で右が新しい液晶。黄色の発色が豊かになっている

従来の液晶の色空間(青色の線)より新液晶の色空間(赤色の線)は緑と黄色が伸びている

従来の液晶の色空間(青色の線)より新液晶の色空間(赤色の線)は緑と黄色が伸びている

左が従来の液晶で右が新液晶。右下の色素の配置図を見ると、緑が少し小さくなり、その分黄色が挿入されている

 4原色液晶パネルは、従来の3原色(赤、緑、青)に加えて黄色を採用。3原色の映像を4原色にするための色信号変換技術や画素面積の最適設計、原色の色設計などを新たに行なった。これにより、色再現範囲の拡大と透過率の20%アップを実現している。

FRED技術のイメージ図。配線を少なくすることで開口率をアップ

FRED技術のイメージ図。配線を少なくすることで開口率をアップ

 FRED技術は、240Hz駆動(4倍速駆動)時の開口率アップと低消費電力を実現する。従来は240Hz駆動では信号ライン(配線)を2本用意し、2列同時駆動を行なっていたが、FREDでは独自の駆動技術により信号ライン1本で240Hz駆動を実現。信号ラインを減らしたことで10%の開口率アップを実現した。

サイドマウントスキャニング LED-BLの駆動イメージ(右)。連続で3枚撮影し、上から並べたもの

サイドマウントスキャニング LED-BLの駆動イメージ(右)。連続で3枚撮影し、上から並べたもの

 サイドマウントスキャニング LED-BLは、エッジライト式LEDバックライトの駆動方式だ。両サイドに配列したLEDを縦方向に細かく分割してエリア駆動させる。従来の上下2分割型のLEDバックライトエリア駆動方式に比べて点灯/消灯のコントラストが細かく設定できるため、クロストークの低減に有効となる。

すでに既存の「LED AQUOS」に採用されているUV2A技術

すでに既存の「LED AQUOS」に採用されているUV2A技術

これらの独自技術を組み合わせることで、他社にはない美しい3D映像の表示が可能になるという

 液晶分子の動きをきめ細かく制御することで、高開口率(従来比1.2倍)、高速応答速度(4ms以下)、高コントラスト(5000:1)を達成したUV2A技術と新技術を組み合わせることで、クロストークの低減と(3Dメガネをかけた状態での)100cd/m2の輝度を実現できるという。


3Dのリーディングカンパニーが「人類の夢」を叶える

シャープ代表取締役 副社長執行役員の松本雅史氏

シャープ代表取締役 副社長執行役員の松本雅史氏

 松本雅史氏は、2012年には1000万台市場になると予想される3Dテレビについて「人類の夢」であると語った。その上で、2002年に3D/2D切換え型の携帯電話を発表し、2003年には3Dディスプレー搭載のPCを発表したことを挙げ、シャープは「3Dのリーディングカンパニー」であることを強調した。

会場には裸眼で3D映像を見られる小型液晶も展示されていた

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