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AR~拡張現実~人間の“現実感”を高めるテクノロジー 第1回

ARによる新しいエンターテイメントの形

2010年04月12日 18時00分更新

文● 丸子かおり ●撮影/神田喜和、笹川達弥

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2009年はARが世界にビックバンをもたらした年だった

 ASCII.jp読者の方なら「AR(拡張現実)」という言葉をすでにご存知の方も多いだろう。たとえARという言葉自体を知らなくとも、iPhoneアプリ「セカイカメラ」を使って街を眺めてみた人は多いはずだ。GPSと電子コンパスで、位置や方位を取得する機能を用いたセカイカメラでは、起動してiPhoneの画面をのぞくと、カメラの中の現実世界に文字や画像の情報がついた「エアタグ」が表示され、現実世界に情報がプラスアルファされたオモシロさや充実感が味わえる。これがARによってもたらされる感覚の一端だ。

iPhoneアプリの「セカイカメラ」。映像の中に浮かんでいるのがエアタグで、施設の位置や、セカイカメラユーザーが残した情報を捕らえることができる

 去年、2009年は「セカイカメラ」をはじめ、スマートフォンや携帯で様々なARアプリが登場した年だった。渋谷の街に情報を書き込んでシェアできる「pin@clip」(ピナクリ)。ユーザーが自分のいた場所に情報を残し、後から来る人が残された情報を取得できる「Memory Tree」。オランダで開発された現実世界の映像に施設情報を重ねる「Layar」。ほかにも拡張現実の技術を用いたアプリやエンターテイメントが続々と登場し、現実化されている。

渋谷の街のエンターテイメント情報やユーザー発信のおもしろい情報が画面に表示されるアプリ「pin@clip」(提供:東京急行電鉄)

 2009年はARという存在がビックバンを起こし、急速に人々の間に浸透していった年と言えるだろう。その理由としては、iPhoneをはじめとする高性能スマートフォンや携帯の登場によるところが大きい。これまで技術の研究は進められていたものの、現在になって拡張現実の技術が実用化できるフォーマットが整ったのだ。

「Layar」の画面。周辺の施設情報を探す機能を強化したARアプリ。iPhoneのカメラに映し出された風景に施設情報を表示してくれる

 現在、ARはエンターテイメントの場においてもビジネスの場においても、圧倒的な速さで浸透し、様々なコンテンツを生み出している。決して、特殊なテクノロジーではなく身近な存在なのだ。短期連載の第1回は、エンターテイメントの分野において、ARがどのような形で開花しているのか見てみよう。

(次ページへ続く)

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