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「カタギでも音楽は出来る」 ニコ動・ペンプロさんの決意

2010年04月14日 12時00分更新

文● 盛田諒/ASCII.jp編集部  取材協力● 広田稔

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「兼業で何が出来るかというのが面白い」

―― そのペンプロさんは、今度は何をするんですか?

ペンプロ 実は新曲を出すことになっていて。動画はゆのみさんです。

―― お、すごい! どんな曲なんですか?



ゆのみさん : ニコニコ動画で人気の高い女性イラストレーター。「コンビニ」「Just Be Friends」など、彼女がイラストとPVを手がけた動画は必ずヒットすることで知られる。まだイラストを描きはじめて3年というキャリアながら、その信頼は非常に篤い。

ペンプロ 友人から結婚しますとメールが来て。奥さんが「ペンプロファンです」と。なんだと、と。「だから二人の結婚を祝って曲を作ってください」と。

―― ものすごい発注! そこで動画にゆのみさんを選んだのは?

ペンプロ 絵の力が強いんですよ。「Just Be Friends」を見て、あれだけのものを作れる方だったらとお願いして。ギターも、サウンドのマスタリングも、他の方に頼んで。それで「PENGUINS PROJECTデビュー2周年」として力作を発表します。

―― なんというか、豪華ですね。

ペンプロ ハリウッド的なものが好きなんですよ。音楽業界が吹っ飛んじゃって、そこが生んだものも「悪だ」と言われてる感じがするんですが、そうじゃないと思うんです。

―― メジャー感あるものを作るとき、ボカロが足かせになることはないですか?

ペンプロ ボカロ界隈が「村」というのはあると思います。そこで人の顔が見えることで「あの人に喜んでほしい」というのは、メジャー感とは逆になるんですよね。ただ、それが今は現実的なベストかなと思ってます。そこで「安心のペンギン印」を作れれば。

―― そこで二足のわらじを履いてるってつらくないですか。

ペンプロ たとえばバリのガムランって楽器ありますよね。あれ、みんなトップクラスの演奏家なんですけど、平日は学校の先生だったりするんですよ。そういう感じでやっていけるのがいいんじゃないかなと。

―― なるほど。

ペンプロ だから今は、兼業で何が出来るかというのが面白いんです。

―― いつも取材してて思うんですが、働きながらプロ意識を持って続けられるって、すごいなあと尊敬しますよ。

ペンプロ それを言うなら、ゆのみさんですよ。メールのやりとりでもそれが分かるんですが、目をそらさず、こっちをまっすぐに見てくるような感じなんです。もちろんプロの絵ではないし、絵の好みも分かれると思いますが、どこか「残る」んです。そしてつねに努力を続けている。それは本当にすごいと思うんです。

―― なるほど……もうやり方が形になってるんですね。

ペンプロ だと思います。今ならね、カタギでも「音楽」は出来るんですよ。

(では最後に、ペンプロさんが選ぶ名盤ベスト10をお楽しみください)

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